【目黒区】8月21日からプレオープンしているパティスリー ブーランジェリー 「MONT-NOM (モンノン)」、9月2日(金)にグランドオープンしました
スイーツやベーカリー店がひしめく自由が丘に、また素敵なパティスリー ブーランジェリーがオープンしました。「MONT-NOM(モンノン)」という名前のお店。
フランス語で「Mont=山」「Nom=名」、つまり、オーナーである山名範士(やまな のりひと)さんの苗字から付けられています。
「MONT-NOM(モンノン)」2022年8月21日(日)からプレオープンしており、早くも地元では注目の的。休日はもちろんのこと、平日でもお客様が途絶えることなくお店に吸い込まれていくのを目撃していました。
9月2日(金)にグランドオープン後、3日(土)のお昼過ぎにお店を訪ねましたが、かなりのパンが売り切れており、オープンキッチンとなっている厨房ではスタッフの方がケーキやパンをハイスピードで作っているのが見えました。
数々の名店で腕を振るってきた山名さんが、自由が丘に出店を決めた理由
山名範士さんは19歳の時、お父様が1976年に創業した大阪老舗洋菓子店「ヤムヤムインナートリップ(2004年に閉店)」に入社。こちらでシェフとしてのキャリアをスタートさせました。
2008年、東京に戻り、地元である白金高輪でパティスリー「セ・ミニョン」開業。その後、浜松町「Patisserie NOLI et NORI(パティスリー ノリエノリ)」&「Boulangerie NOLI et NORI(ブーランジェリー ノリエノリ)」のエグゼクティブシェフを経て、ご自身のお店となる「MONT-NOM(モンノン)」を開業されています。
これまで、デパートやオフィス街、高級住宅街、繁華街など、さまざまな街でのパティスリー ブーランジェリーを経験してきたという山名さん。
今回、自由が丘での出店を決めたポイントは、どんなところだったのでしょうか。
「関西にいた頃は、デパートの地下街での展開が多いお店だったので、なかなか個性が出せないというジレンマがあったんです。今度お店を出すなら路面店で、自分なりのカラーが出せたらいいなと思っていました。
自由が丘は“スイーツの街”というイメージがありましたし、高級住宅街に囲まれていて清潔感のある場所だなと。
そして今の物件に出会った時、公園の横にあり、緑が豊かなロケーションで、共有のオープンスペースがあるところも気に入りました。
繁華街だけどゆったりとした時間の流れを感じますし、落ち着いていてほっこりできるというか。このオープンスペースがあったから、ここでお店をやろうと決めるきっかけになりました」と山名さん。
道路から入ってすぐ左手、白山眼鏡店の脇に山名さんがおっしゃる緑に囲まれたオープンスペースがあります。木製のベンチがあるので、お散歩の途中でちょっと休憩に最適。
石畳が続くアプローチの奥に、真っ白な外観に「MONT-NOM(モンノン)」と書かれたゴールドのサインが浮かびあがり、まるでヨーロッパの街に迷い込んだようです。
このエリアに足を踏み入れると、慌ただしい日常がほどけていくような。山名さんがおっしゃるように、時間の流れがここだけ違うように感じました。
「焼き立て、作りたて、搾りたて」の一番美味しい状態での提供にこだわる「MONT-NOM(モンノン)」
「パンやケーキの素材選びにこだわるのはもちろんのこと、旬の果物を使い、作り置きはしない。いつでもフレッシュなお菓子を提供しています」と山名さん。
パンに関してはどの小麦をどう組み合わせるか、種類ごとにブレンドを変えて使い分けているといいます。もちっとした口当たりの後に素材のうま味を感じてもらえるようなものを、現在探求中とおっしゃっていました。
ともかく、自分自身が食べたいと思うものを提供したいと山名さん。
「甘い系のパンは、よりケーキ屋のエッセンスを入れて菓子屋のパンに。しょっぱい系のパンはワインのお供に食べられるパンをと思っています。
サンドウィッチも全て手作り。トリュフの香りのタマゴサンド、バインミー、自家製パテドカンパーニュのサンドウィッチなどなど。
今後もどんどんバラエティー豊かにラインナップを増やしていく予定です」とのこと。お店を訪れる度に新しいパンやケーキとの出会いがありそうですね。
ライブ感のあるお店としてオープンキッチンにこだわった「MONT-NOM(モンノン)」
お店の入口を入って正面にレジカウンター、向かって右手にケーキのショーケースがあります。そしてその後はオープンキッチンとなっており、中で次々と焼かれていくパン、デコレーションされるケーキが見渡せます。
「今までの経験上、ライブ感のあるお店というのが理想だと思っていました。
すべて手作りで“作り立て、焼きたて、搾りたて”が視覚的に伝わるお店にしたかった」と山名さん。
確かにレジで並んでいるときに、できたてのケーキが次々と厨房から運ばれていくのを見ているとつい、買いたくなっちゃいますね。
もう売り切れてしまったのかなと思っていたら、焼きたてのパンが登場したら感激します。
バイキングやブッフェなどでも“ライブキッチン”があると、絶対並んで注文してしまいますものね。
「MONT-NOM(モンノン)」のパンとケーキ、一足お先にいただきました!
実は、オープンした翌日の3日(土)に「MONT-NOM(モンノン)」のパンとケーキを購入。
プレオープン時に大人気だったという「パンスイス」の他、「クリームチーズ明太子」「ガーリックトマト」「クルミとブルーチーズ」のパンと、「シャンティー オ フリュイ」「マルジョレーヌ」のケーキをいち早くいただきました。
「パンスイス」はクロワッサン生地の中にはカスタードクリーム、チョコレートをたっぷり挟んで焼き上げています。何層にも重なったサクサクの生地は歯切れもよく、甘さ控えめのクリームと風味豊かなチョコレートが絶品でした。
「クルミとブルーチーズ」はイタリア産のゴルゴンゾーラを使用。香ばしくローストしたクルミとはちみつという最高の組み合わせです。
ハード系のパンが大好きなので、「クリームチーズ明太子」「ガーリックトマト」もぺろりとおいしくいただきました。
また、ケーキーの「シャンティー オ フリュイ」は季節のフルーツとしてメロンを使用。
ふわふわのくちどけ、軽いスポンジとミルキーな生クリーム、フレッシュなメロンの甘さがとてもバランスの良い一品。生クリームには優しい甘さの和三盆を使用しているとか。
フルーツは季節ごとに変化していくとのことなので、その違いを楽しめるのもいいですね。
ケーキの上に乗っている渦巻き状のものはメレンゲなのかなと思っていたら、なんとチョコレートでした!全体的にクリームたっぷりですが、ともかく軽い味わいで、ほろ苦いチョコレートとの組み合わせがなんともいえないおいしさです。
他のパンやケーキもぜひ食べてみたいと思いました。
「ヤムヤムインナートリップ」時代のスペシャリテ、幻のミルフィーユ「Naomi」は登場する!?
実は「ヤムヤムインナートリップ」時代、名作といわれていた幻のスイーツがあります。それはいちごのミルフィーユ「Naomi(ナオミ)」。
この「Naomi(ナオミ)」というスイーツは、詩人である谷川俊太郎さんが名付け親なのだそうです。谷川さんがこちらのパイをいただいて、ご自身の初恋の方の名前を付けたのだとか。
さらに「きょう生きるひそやかな歓び」と詩も添えてくださったそうです。大阪で一世を風靡し、今でもこの味が忘れられないというファンの方が大勢いらっしゃるという「Naomi(ナオミ)」、ぜひ食べてみたいです。
「Naomiは私のスペシャリテになりますので今後も作っていく予定です。イチゴが美味しい時期になったら作りますよ」と山名さん。
これは楽しみですね!
「MONT-NOM(モンノン)」がある場所は自由が丘駅から徒歩約4分、カトレア通りと女神通りの間の道を進み、ヒルサイド通りを越えた少し奥の一角。
同じエリアには「白山眼鏡店 自由が丘店」「自由が丘 ベル・ブランシェ店(バッグ・輸入雑貨)」があります。
近くには熊野神社や目黒区役所 自由が丘住区センターなどがありますので、そちらを目印にいらっしゃると迷わないかもしれません。
焼き菓子などもありますので、手土産にしても喜ばれそう。休日は行列必至ですよ。
また、快く取材に応じていただきありがとうございました。
■取材協力
MONT-NOM(モンノン)
↓「MONT-NOM(モンノン)」の場所はこちらになります。