【目黒区】動物との触れ合いやボート遊びもできる「碑文谷公園」。区内で最も古い公園の1つ
東急東横線「学芸大学駅」から徒歩約6分のところにある碑文谷公園。目黒区内で清水公園と並び、最も古い公園の1つとして地元からは親しまれています。
広さは約4万4千㎡あり、公園の真ん中にはボート遊び(土日祝日のみ)ができる弁天池も。こちらはかつて荏原郡碑文谷村共用の水田灌漑用ため池で、村人の「命の水」となっていたそうです。
今年は紅葉が少し遅れたのできれいに色づく公園を散策してきました。
1932年(昭和7年)に目黒に区制が施行、公園としての整備が始まる
碑文谷公園が公園として整備されたのは目黒に区制が施行された1932年(昭和7年)のこと。池の湖畔を公園として永久ほぞんすることを条件に当時の東京市に寄付されています。(参照:「目黒観光大百科」一般社団法人 めぐろ観光まちづくり協会発行)
目黒区の管理となるのは戦後のことで、2001年(平成13年)には施設が拡張され、面積が区内最大となったようです。
碑文谷公園にある施設は以下の通り。
- 体育館
- 野球場
- テニスコート(オムニコート4面・クレーコート2面)
- ポニー園
- ポニー引馬乗り場
- 小動物とのふれあいコーナー
- 花とみどりの相談室
- ボートのりば
- トイレ
- 体育施設専用駐車場
- ウォーキングコース
この他、地域の方々やボランティアの方が北側の小公園(愛称:花の公園)やバラ花壇、池脇の花壇などが美しく手入れされており、四季折々の美しさを楽しめる魅力的なスポットとなっています。
園内にある弁天池には厳島神社があり、弁天様をお祀りしています
清水池公園でも弁天様をお祀りする「池之上開運弁財天」がありましたが、碑文谷公園にも弁天様をお祀りする厳島神社が太鼓橋でつながる池の中の小島にありました。
神社の創建は戦国時代(15~16世紀)といわれ、江戸時代に碑文谷を知行していた旗本・神谷氏の信仰が厚く、1848年(嘉永元年)に色鮮やかなお姿の弁財天像(身の丈30㎝ほど)が奉納されています。
毎年4月15日に例大祭を、12年に1度巳年に大祭が執り行われるとか。2025年は巳年なので楽しみですね。
神社手前に植えられている松の木は、冬の風物詩「雪つり」が行われていました。
“エコスタック”で生き物の気配が豊かな碑文谷公園
碑文谷公園の池の周りにはエコスタックが置かれ、小動物や昆虫などの棲み処(すみか)を確保しています。目黒区の生物多様性地域戦略「ささえあう命の輪 野鳥のすめるまちづくり計画」の一環として行われているものです。
「石積み」はトカゲ、コオロギ、ハサミムシなどが好む棲み処。
「粗朶(そだ)積み」はすき間に身を隠す昆虫、それを食べるトカゲなどが訪れます。
「丸太積み」はカミキリムシ、クワガタ、タマムシなどが好む棲み処です。
お子さんと散策しながら生きものたちの様子をそっと観察してみてはいかがでしょうか。
小さな生き物との触れ合いを楽しみたいなら「小動物とのふれあいコーナー」へ
都会生活をしていると動物と接する機会が少なくなってしまいます。碑文谷公園ではポニーや小動物に触れあえるこども動物広場を設けています。
年1回のポニーまつり」では通常のプログラム以外にも、動物小物の販売・人形劇・ゲームコーナー・バザー・模擬店など様々な催しが行われるとのこと。詳しくは「ハーモニィだより」で発信されています。
池でのボート遊びは土日祝に楽しめます
弁天池ではボートに乗ることもできます。営業日は3月から11月までの土日祝(12月~2月は休業)。
1隻30分200円で乗り場入口に券売機があります。定員は大人2名で幼児は大人の同乗が必要です。
私が訪れた日も小さなお子様連れの家族が楽しそうにボートに乗っていました。
お子様用に救命胴衣が用意されているので安心ですね。
碑文谷公園の魅力アップと区の財政負担軽減を目的とした取り組みが進行中
たくさんの野鳥や昆虫などが暮らせる階層構造のある樹林を目指して、高木や花・実のなる低木を植えるなど、武蔵野の雰囲気を感じさせる林がある碑文谷公園。
駅からも住宅街からも近く、これだけ豊かな自然が残されている場所はなかなかありません。
目黒区では2022年(令和4年)から公園の魅力アップと区の財政負担の軽減を目的に、区立公園における公民連携の取組について検討中。2023年には公民連携による魅力アップ優先度の高い公園に選定されています。
今後も意見交換などを続けながら、碑文谷公園をどのように活用していくかを検討しているとのこと。この豊かな自然を守りつつ、静かで住民たちの憩いの場となっている雰囲気を守り、活かしていくより良い方法を見つけ出せるといいなと感じました。
↓「碑文谷公園」の場所はこちらになります。