【目黒区】目黒区美術館・区民センターをふくめた大規模再開発がいったん中止に
昨年、区民の間でも注目が集まっていた新たな目黒区民センター等整備・運営事業「めぐろかがやきプロジェクト」。目黒区美術館、公園、下目黒小学校も含めた大規模な再開発プロジェクトとして進められてきました。
しかしながら、一部の区民から再開発の内容に疑問が投げかけられ、特に目黒区美術館の取り壊しに対し、大きな反対運動が起こっているということを号外NET・目黒区でもご紹介しています。
その後、整備費が当初予定した予算(399億円)を94億円ほど上回ることが判明として、現在の公募条件での事業実施を中止すると目黒区から1月27日(月)に発表。新聞等でも報道されたのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
🔔めぐろかがやきプロジェクトNEWS
新たな #目黒区民センター 等整備・運営事業は、事業費の再計算や財政への影響を検証し、現在の公募条件での事業実施を中止しました。
今後、令和7~8年度の区有施設見直し方針などの改定検討と並行して、当事業の方向性を整理します。https://t.co/08FesqTQeg pic.twitter.com/5nMT6pfkOm
— 目黒区広報課 (@meguro_city) January 27, 2025
「めぐろかがやきプロジェクト」公募中断の経緯
目黒区では「PFI方式(官民が協同して効率的かつ効果的に質の高い公共サービス提供を実現するPPPの概念に基づいた手法のひとつ)」を採用し、事業計画を進めてきました。
当該プロジェクトに参加意向があるすべての事業者グループから、昨今の工事費等の急激な高騰状況により、現在の公募条件での提案が困難であるという指摘がなされたのが、2024年10月。
これを受け、事業の公募をいったん中断するという流れに(参照元:目黒区ホームページより)。
目黒区側でも区有施設の更新をはじめとした区の事務事業に係る歳出が増加している状況であること。国の税制改正・ふるさと納税による歳入減少などを踏まえ、「持続可能な区民サービスを維持するためには、本事業にとどまらない全体での継続的な歳出削減が必要」という判断になったようです。
あらたな整備方針は2027年以降に具体化を目指す方針
目黒区では引き続き、2025年(令和7年)から2026年(令和8年)に実施予定である「目黒区区有施設見直し方針」及び「目黒区区有施設見直し計画」の改定検討作業と並行して、本事業の方向性を整理したうえで、2027年(令和9年)以降の具体化を目指すとのこと。
なお、今回の大規模再開発に含まれていた下目黒小学校の建て替え・仮移転については、児童への影響を考慮して事業から切り離すことも含めて検討していくそうです。
「めぐろかがやきプロジェクト」の中でも地元からの反対運動が起こり、メディアなどにも取り上げられてきた目黒区美術館建て替え問題。
今回も情報を寄せてくださった目黒区在住の美術家・版画家の永井雅人さんは、2027年で創立40周年を迎える目黒区美術館のお祝いを兼ねて、その頃に個展を開催する予定。
区民ギャラリースペースを利用した大規模な個展では、区民や地域の人達を招待して作品を楽しんでもらうとともに、目黒区美術館の建物の魅力・所蔵品の素晴らしさをあらためて知ってもらいたいとのこと。

目黒区美術館 区民ギャラリー(2022年撮影)
現在「CAMPFIRE」で「国際的な美術家・永井雅人の個展を開催し目黒区美術館の創立40周年記念を祝いたい」のクラウドファンディングを開催中です。興味を持たれた方はぜひご検討くださいね。
永井雅人さん、情報提供ありがとうございました。
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