【目黒区】株式会社こむぎのと鳥羽周作シェフが仕掛ける「だしともんじゃ 学芸大学店」が7月20日(日)にオープン。“出汁”の旨味を極めた進化系もんじゃに感動
学芸大学駅西口から徒歩約1分もかからない場所に、「だしともんじゃ 学芸大学店」が2025年7月20日(日)にグランドオープンしました。こちらは以前、お店の前に鉄人28号が飾ってあった「神戸鉄板長田いっしん 学芸大学店」の跡地です。
「だしともんじゃ」は堀江貴文さんが顧問となっている株式会社こむぎのと、レストラン「sio」オーナーシェフ・鳥羽周作さんとの共同開発による新ブランド。グランドオープンに先駆け、7月18日(金)に開催されたメディア向けのレセプションに参加してきました。
当日は株式会社こむぎの 代表取締役社長・笹山 直人さんと鳥羽周作シェフによるこだわりポイントの紹介やデモンストレーション、イチオシメニューの試食などが行われたので早速ご紹介していきましょう。
革新的な飲食ブランドの開発とフランチャイズ展開を行う、食の総合プロデュース企業「株式会社こむぎの」

笹山直人さん
株式会社こむぎの 代表取締役社長の笹山直人さんは、グローバルダイニングにて約15年間飲食店運営に従事されてきた方。 これまであらゆる業態の飲食店をプロデュース、運営し、開業してきた店舗数は100以上に上ります。
今回の「だしともんじゃ」は、2025年1月より展開してきたベーカリーブランド「小麦の奴隷」と鳥羽シェフとのコラボレーション企画に続く第三弾プロジェクトとして始動。もんじゃ焼きの新たな可能性を追求し、“本来の出汁で味わう、もんじゃ”をコンセプトに、出汁と素材の美味しさにこだわったメニューを提供するお店となっています。
「小麦の奴隷」といえば、自由が丘に直営店となる「小麦の奴隷LABO」がありますね。
つい先日、鳥羽シェフとのコラボ商品「トバいキーマカレーパン」が「カレーパングランプリ®2025」で金賞を受賞していました。
株式会社こむぎのでは「沖縄そば くいな」や大阪で人気店の「僕とうどんとカツオだし」、福岡で42店舗展開している「うちだ屋」なども運営しており、「小麦」と「出汁」という2つの素材を掛け合わせたお店「だしともんじゃ」が誕生する土台はできていた、というわけです。
ミシュランガイド東京2020より6年連続で掲載されているレストラン「sio」のオーナーシェフ・鳥羽周作さん

鳥羽周作さん
sio株式会社の代表取締役である鳥羽周作さん。31歳で料理人の世界へ飛び込み、2018年にレストラン「sio」をオープンさせています。
「幸せの分母を増やす」をモットーに、現在は「sio YOYOGI UEHARA」「sio AOYAMA」など9店舗を展開。書籍やYouTube、SNSでレシピを公開する他、フードプロデュースやレストランの枠を超えて様々な手段で「おいしい」を届けていらっしゃいます。
まずは鳥羽シェフイチオシであり、「だしともんじゃ 学芸大学店」の看板メニュー「和牛すき焼きもんじゃ」のデモと試食を楽しませていただきました。
もんじゃとは思えない奥行きのある味と、贅沢なすき焼き感「和牛すき焼きもんじゃ」

和牛すきやきもんじゃ
まず1品目は鳥羽シェフ考案の創作系「和牛すき焼きもんじゃ」から。もんじゃ焼きに使用する出汁は、店舗で丁寧にひいた羅臼昆布出汁(らうすこんぶだし)を使用しています。
北海道・羅臼町で採れる羅臼昆布は、「出汁昆布」の中でも特に高級品とされる希少な食材で、豊かな香りと深い旨味を持ち、素材本来の味わいを引き立てます。従来の“こってり濃い”というもんじゃ焼きのイメージを覆す、軽やかで奥行きのある味わいが生まれるのが特徴です。
「僕はフレンチのシェフだから、もんじゃ焼きはスタッフの方が絶対上手に焼けると思うのだけど…」といいつつも、鮮やかな手つきでデモンストレーションをしてくださいました。
コテを使ってまずはキャベツから焼き始めます。その上にたっぷりとすき焼き用和牛肉をオン!
和牛肉の品質の良さに鳥羽シェフから笹山社長に「こんないい肉使って大丈夫!?原価合ってる?」という突っ込みも。
もんじゃ焼きは焼き上げたキャベツを丸く土手を作るように広げるのが一般的ですが、鳥羽シェフは「形にとらわれちゃいけない」といいつつ四角に広げていました。お隣でスタッフの方が「マネしてみます!」とおっしゃっていました。
最後に出汁の旨味に合うように調整した特製割下を投入して、鉄板の上で香ばしく焼き上げます。出来上がった「和牛すき焼きもんじゃ」にシェフ絶賛の極上七味唐辛子を一振り。

「極上七味唐辛子」を一振り
大阪・堺市にある創業1902年(明治35年)の「やまつ辻田」のもので、「堺鷹の爪」や「石臼挽き山朝倉山椒」、「実生柚子」など厳選した7つの材料をブレンドした七味唐辛子です。

極上七味唐辛子
焼きあがった「和牛すき焼きもんじゃ」を試食させていただきました。口に入れた瞬間、ふわっと鼻腔に広がる出汁の旨味ととろける肉の甘味。
そして甘辛いすき焼きの味わいと香り高い山椒、唐辛子のピリッとした刺激が混然一体となって素晴らしいハーモニーを奏でます。“下町の駄菓子”というイメージのもんじゃですが、これは大人も納得のおいしさ。
もちもちしたお餅、エノキ・キャベツのシャキシャキ感など、食感まで楽しませていただきました。よりすき焼きらしい味わいを求めるなら、オプションの「卵黄トッピング」をプラスするのがおススメだそうですよ。
明太子・もち・チーズという王道の組み合わせ「ダブル明太もちチーズもんじゃ」
続いて試食させていただいたのは「ダブル明太もちチーズもんじゃ」です。キャベツ、天かす、もち、チーズに、たっぷりの明太子を合わせた王道のもんじゃ。
まろやかな出汁がそれぞれの素材の旨味を引き立て、コクがありながらも飽きのこない味わいに仕上げています。

仕上げ用にフレッシュな明太子をプラス
お店のこだわりは明太子を「焼き用」と「仕上げ用」の2段階で使い分けるのがポイントなのだそうです。
焼くことで香ばしさが増した明太子と、フレッシュな生明太子、2つの風味が重なり合いより奥行きが出て濃厚に。味の違い、舌触りの違いが余韻となって、引き立てあっています。
自宅でもんじゃ焼きをする場合、ちょっとマネしたい技でした。
海鮮の鉄板焼きをもんじゃ仕立てに「海鮮カラスミもんじゃ」
海老・イカ・帆立の鉄板焼きと、もんじゃ焼きがコラボ。ここに、シチリア産のオリーブのみで作られるバルベラ・フラントイアを贅沢にかけまわします。
フラントイアはオリーブの実を収穫後、24時間以内に圧搾してつくられているそうです。ハーブのような香りと、フルーティーな味わいとアーモンドの余韻が特徴。
そして仕上げにからすみを惜しげもなくトッピング。からすみはイタリア・サルデーニャ島のもので、伝統製法を代々受け継ぐスメラルダ社製のものだそうです。
腕利き職人による絶妙な塩加減と上品で洗練された味わいが楽しめます。
殻ごと焼き上げた海老の香ばしさ、ホタテの旨味、イカのぷりぷり感。魚介の旨みが何層にも広がる、贅沢なもんじゃでした。
白ワインや日本酒にも合う、イタリアンテイストの創作系もんじゃです。
夏に食べたいピリ辛系「薬膳火鍋もんじゃ」
続いての変化球は中国の代表的な鍋料理、火鍋をもんじゃにアレンジした「薬膳火鍋もんじゃ」。
火鍋はごま油、赤唐辛子、花椒、ナツメ、クコの実、にんにく・生姜・草果(そうか)・白冠(びゃくづく)・党参(とうじん)・当帰(とうき)など、漢方薬でもおなじみの素材を使い、身体を芯から温めてくれるスープが特徴です。
かなりピリ辛なのでお子さんや辛いものが苦手な方は要注意。でもこの痺れるような辛さの中に、出汁の旨味や薬膳の風味が複雑に絡み合い、絶妙で、クセになるおいしさです。
これはお酒が進むこと間違いなしですね。
おつまみや鉄板焼き、デザートも楽しめる「だしともんじゃ 学芸大学店」

(画像提供:だしともんじゃ)
今回の試食会でもんじゃ焼きの味の世界が、かなり広がるのを感じました。土台となっている出汁がしっかり効いているので、どんな味と組み合わせてもおいしく、イタリアン、エスニック、中華風と自由自在です。

(画像提供:だしともんじゃ)
お食事系でうどんがたのしめたり、こだわりの自家製デザートもメニューにラインナップ。普通の居酒屋使いにもぴったりでした。
ドリンクももんじゃの味に合わせてバラエティ豊富にそろっていますので、これはついつい杯を重ねてしまいそうですね。
お店の奥には掘りごたつ式のテーブル席も。ご家族やグループで訪れて、ワイワイ盛り上がりながらもんじゃが楽しめます。
もんじゃはお願いすれば、お店の方が焼いてくれますし、もちろん、自分たちで焼くのもOK。「からすみのもんじゃは見極めが難しいので、お店の方にお願いするのが良いかも…」とのことでした。
さっぱりとおいしい出汁を効かせたもんじゃ焼き。皆さんもぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
■取材協力
↓「だしともんじゃ 学芸大学店」の場所はこちらになります。