【目黒区】中目黒は桜のお花見で大渋滞、3月29日(土)に「第27回和酒フェスin中目黒」をのぞいてきました
「第27回和酒フェスin中目黒」が中目黒GTタワー前広場で、2025年3月29日(土)・30日(日)の2日間に渡り開催されました。私は29日(土)の午後の回を取材。
折しも目黒川の桜を見ようと大勢の方が中目黒駅に殺到し、ごった返していた日です。

目黒川の桜
冷たい雨が降り、強い風で体感温度も下がるという悪条件の中、おいしい日本酒を求めて盛り上がる会場の様子をご紹介しましょう。
「和酒フェス」は全国各地から46蔵230種類以上の和酒が集まり、飲み比べが楽しめる人気イベント
「和酒フェス」は毎年春・夏・秋と開催されている大人気のイベント。「飲み比べパス」を事前に購入し、46蔵・230種類以上の和酒を好きなだけ利き酒ができるという日本酒好きにはたまらない内容となっています。
3月29日(土)は早々にチケットがソールドアウトするなど、注目度の高さがうかがえました。
のん兵衛に「雨・風」などお構いなし!?大勢のお客様が笑顔で利き酒
イベント会場に着いたらまずは受付。購入した「飲み比べパス」を提示すると、試飲用のミニカップとパンフレットをもらえます。
来場者は飲んでみたい蔵元の各ブースでこのカップを差し出すと、日本酒を注いでもらえるという仕組み。蔵元では複数のお酒を用意しているので、全部を飲み比べるなんてとても無理です。
ある程度、お目当ての蔵元を絞り、かつ、自分の好みに合いそうな日本酒を紹介してもらって・・・が良さそうです。
いただいたパンフレットには自分好みの日本酒を探す手がかりとなる「オススメの日本酒 あじわいマップ」が書かれています。「濃醇」か「淡麗」か、「甘口」か「辛口」かの2つの指標の中から、方向性を探ります。
好みに合いそうな日本酒を見つけたら、下の「ブースマップ」で場所を探す、という流れです。
私が訪れた時間は第1部(12時~14時10分)の終わり頃。会場はすでに利き酒しまくった!?ほろ酔いのお客様でごったがえしていました。
5種類の日本酒を利き酒してみた
私も負けてはいられません!取材用に提供いただいた「飲み比べカップ」を片手に、残り15分でしたが駆け足で5種類の日本酒を飲み比べてみました。
岐阜県「初緑」
岐阜県下呂市にある酒造・奥飛騨酒造株式会社の「初緑」です。辛口好きということで蔵元の方から特別純米 無濾過原酒<火入れ>をおススメいただきました。
奥飛騨酒造は1720年(享保5年)創業の老舗。蔵元本店にある酒造資料館では、かつての大福帳、約200年前のお雛様や酒造りの古い道具などの貴重な品々が展示され、人気の観光スポットにもなっています。
「初緑 特別純米 無濾過原酒<火入れ>」は55%精米のひだほまれを全量使用して醸造し、一回火入れした特別純米酒。梨のような吟醸香と穏やかな味わいとコクを存分に楽しめる1杯なのだそう。
お米の旨味や甘味も感じますが、きれいな酸で後味はすっきり。揚げ物や濃いめの味付けのお料理にも合うそうです。
長野県「直虎」
続いて訪れたのは「Keiryu 遠藤酒造場」のブース。長野県須坂市にある蔵元で1864年(元治元年)の創業です。
試飲したのは「純米吟醸 直虎 無濾過生原酒」です。口当たりはサラリと、コクや甘味、酸味のバランスが良く、スーッと飲めてしまいます。
石川県「観音下(かながそ)」<初出展>
続いてお隣のブースへ移動。石川県小松市観音下町にある酒造「農口尚彦研究所」の「観音下」です。
現代の名工としても知られる農口尚彦杜氏に惚れ込んだ蔵元が、70年以上の杜氏としての生き様を残したいと設立したもの。
「観音下」は酒造の地名を冠したお酒で、温度帯も幅広くどんなお料理も引き立たせると評判の銘酒です。フルーツのような優しいニュアンスと優しい口当たり、お米の旨味や甘味、程よい飲み心地とすっきりとした辛口のお酒でした。
島根県「七冠馬(ななかんば)」
4ヶ所目は島根県奥出雲の酒造「簸上(ひかみ)清酒合名会社」へ。1700年代前半に創業した「冨田屋」がその始まりだそうで、1910年に町内の三軒の酒蔵が合併して「簸上清酒合名会社」となったそうです。
1962年、第十四代浩三の時従来の酵母より発酵力が強く、泡守りが不要である泡無酵母を発見。日本酒製造技術の発展、生産性の改善に大きく貢献することになりました。
「七冠馬」という銘柄は、1980年代に日本の競馬界で活躍したシンボリルドルフ号に由来。辛口ならばということで「七冠馬 純米 春なごみセブン」をご紹介いただきました。
季節限定酒で、島根県のオリジナル酒米「緑の舞」を全量使用し、爽やかで華やかな香りが楽しめました。
福島県「Enju」<初出展>
福島県双葉郡富岡町の酒造・Ichido株式会社の「Enju」です。花が持つ華やかさを表現したカクテル。
福島県にある大桑原つつじ園の太陽ツツジや、富岡町の「夜ノ森」の八重桜桜から花酵母を採取して使用した、華やかで豊かな香りのお酒です。
桜の花酵母でもも果汁を使って作った「Enju Sakura」を試飲させていただきました。なんともやさしい味わいで、鼻腔の奥にやさしい花の香り、ももの香りが広がります。
「和酒フェス」では正統派の日本酒だけではなく、日本の伝統的な醸造技術を使ったスパーリングタイプ、カクテルタイプ、ワイン酵母を使ったお酒なども楽しめるようになっており、強いお酒は苦手だけど、という方にも楽しめるイベントです。

2024 Miss SAKE 準グランプリの宮澤麗さん
そろそろ引き上げようかというタイミングで、2024 Miss SAKE 準グランプリの宮澤麗さんを発見!雨の中、素敵な笑顔で撮影に応じてくださいました。
今回は取材だったので残念ながら酔っぱらうわけにはいきませんでしたが、次回は「飲み比べパス」をゲットして、時間をかけてじっくりと利き酒を楽しみたいと思います。
すきっ腹にアルコールは危険、フードブースも充実

静岡おでんのブース
イベント当日、会場では日本酒に合うフード系のブースも出展。寒かった29日(土)には嬉しい「お燗ブース」のお隣で、駿河屋賀兵衛「静岡おでん」を販売していました。

だいちん家「地鶏の炭火焼き」
こちらも日本酒に合う、だいちん家「地鶏の炭火焼き」。お隣は餃子のたっちゃん「サバのぬか炊き」を販売中でした。
いぶりがっこや蒸し牡蠣、酒粕クリームチーズ、新感覚豆富などのブースもあり、利き酒のお供にはぴったりなラインナップ。利き酒で登場したお酒は一部、販売もされていました。
今回の「第27回和酒フェスin中目黒」では2日間で延べ2,000人以上のお客様が来場し、大盛況だった様子。次回の開催は2025年7月26日(土)・27日(日)を予定しているとのことなので、今回いけなかった方はぜひスケジュール帳にメモしておきましょう。
イベント開催情報は、グルメ、フェス、セミナー、アートイベントなど様々なジャンルのイベントのプラットフォームを運営する「ピーティックス(Peatix)」でも確認できます。ぜひ、こまめにのぞいてみてくださいね。
■取材協力
↓「第27回和酒フェスin中目黒」の会場となった中目黒GTタワーの場所はこちらになります。