【目黒区】ユーグレナのバイオ燃料で走るバスがお目見え!?東京都市大学学生デザインのラッピングバスが東急バス目黒営業所の路線を2025年2月まで走る予定
地球温暖化や大気汚染を抑制するため、年々強化されてきた自動車排出ガス規制。2030年まで全車種を対象とした「超低排出車」の販売を義務付ける「グリーン戦略2030」が策定されています。
バス業界においてもEVバスや水素燃料で走るバス、ハイブリッドバスなどが導入され、少しずつ環境に負荷をかけない取り組みが進められているのを感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな中、もう1つ化石燃料に代わるサステナブルなバイオ燃料として注目されているのが株式会社ユーグレナが製造している「サステオ」。今回、このバイオ燃料を使い、東急バス目黒営業所、瀬田営業所が所有する路線バス150両の運行を2024年4月からスタートさせています。
5月14日(火)からは東京都市大学の学生がデザインしたラッピングバスも導入されました!
ユーグレナが開発した「サステオ」とはどんなバイオ燃料?
バイオ燃料とは再生可能な生物資源(バイオマス)を原料とする代替燃料のこと。サトウキビなどを原料に発酵・蒸留してつくる「バイオエタノール」や、菜種・トウモロコシなどの油から製造される「バイオディーゼル燃料」などの種類がいろいろあります。
自由が丘の街を走るコミュティバス「サンクスネイチャーバス」でも、以前は廃油から作られたバイオディーゼル燃料を使って走らせたことで話題になりました。
しかし、この廃油から作られた燃料を供給すること、実際に使用して走らせることには数々のハードルが・・・。
そんな中、登場したのがユーグレナが開発・製造した次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」です。「サステオ」は原料に使用済み食用油、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)などのバイオマスを使用。
国内軽油規格に準拠しており、一般の化石燃料由来の軽油と同等の性能であることが確認されています(いすゞ自動車との共同研究による性能試験)。その後、バイオジェット燃料として飛行機のフライトにも成功。
今後はさらなる「サステオ」の普及に向けて、より多くの方にその存在を知ってもらうPR活動が続けられています。
東京都「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」の一環として実施されたプロジェクト
今回、東急バス×東京都市大学×ユーグレナがタッグを組み「産学連携による混合バイオ燃料の普及事業」を行ったのは、東京都が公募した「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」で採用されたため。
「環境に関する利用者負担」の在り方を調査することで、環境負荷が少ない公共交通機関の普及に向けた制度を検討していくことを目的としています。
本日、東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」において、バイオ燃料を活用して運行するバスお披露目会を東急バス目黒営業所にて実施しました。東急バス、東京都市大学、ユーグレナ社の三者協働によるものです。
詳細はニュースリリースでご確認ください。https://t.co/cVWj30DAiv— ユーグレナ公式 「いきる、たのしむ、サステナブる。」 (@euglena_jp) May 14, 2024
2024年4月~2025年2月までの予定で、東急バス目黒営業所、瀬田営業所にある150両の路線バスでバイオ燃料を使用した運行を行っています。
目黒駅から学芸大学駅をバスで往復した場合、人が1日に出す二酸化炭素1kgの削減効果があるとのこと。取り組み全体では人が1日に出す二酸化炭素量14万人分に相当するのだそうです。
EVバスや水素燃料で走るバス以外にも、環境負荷を軽減する選択肢の1つとして注目が集まるバイオ燃料。私たちの生活の足として身近に感じられるバスで使われることで、次世代のエコな燃料としての認知が高まりそうですね。
東京都市大学の学生がデザインしたラッピングバスが5月14日(火)から走ります
バイオ燃料でバスを走らせていることが一目でわかる広告塔として、東京都市大学の学生がデザインしたラッピングバスがお目見え。目黒営業所・瀬田営業所それぞれ1車両ずつ運行しています。
東京都市大学ではバスによる公共交通を再活性化させるイノベーションとして参画。「低公害車の導入を推進するための都市生活者の支払意思の計測」、また、その結果に基づき「バス事業のエコデザイン推進のために必要となる制度設計のあり方」についての研究を行っていくそうです。
今後、街中でこのラッピングバスを見かけることが多くなるかも。これをきっかけにバイオ燃料について理解や興味が深まるといいですね。
↓「東急バス目黒営業所」の場所はこちらになります。