【目黒区】2月27日(日)に東日本大震災復興支援コンサートにお邪魔してきました。宮城県気仙沼市のグルメもしっかりGET!
都立大学にある「めぐろ区民キャンパス」にあるめぐろパーシモンホールで、2022年2月27日(日)に東日本大震災復興支援コンサートが開催されました。
【目黒区】東日本大震災復興支援コンサートが都立大学・めぐろパーシモンホールで2月27日(日)3年ぶりに開催<チケット発売中>
東日本大震災復興支援コンサートは、目黒区友好都市・宮城県気仙沼市と目黒区の音楽家たちが一堂に会するイベント。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、3年ぶりの開催となりました。
今回はコンサートを楽しませていただきつつ、当日の様子を取材。心を揺さぶられる演奏や歌声、活気あふれる物産展の様子などをお伝えできればと思います。
パーシモンホール地下1階では、写真展や気仙沼漁師カレンダー展も開催
パーシモンホールは目黒区八雲にある目黒区立のホールです。館内には、1,200席ある大ホール、200席ある小ホールの他、八雲中央図書館や八雲体育館などの施設も併設されています。
今回のイベントでは、大ホールで東日本大震災復興支援コンサートが開催される他、小ホールでは宮城県気仙沼市物産展&震災復興写真展。地下1階プラザでは気仙沼漁師カレンダー展が開催されました(カレンダー展は1月15日~3月15日までの開催)。
まずは気仙沼漁師カレンダー展をご紹介しましょう。
「気仙沼漁師カレンダー」は気仙沼の女将たち(気仙沼つばきの会)の企画で、2014年にスタート。海の男を主役に毎年プロの写真家が撮影してきました。
漁船に女性が乗ると、神様が嫉妬して不漁になるという言い伝えがあったことから、過去7作品はすべて男性の写真家が担当。しかし、今回は漁師さんたちの理解や多大な協力により、気仙沼漁師カレンダー史上初となる女性写真家・市橋織江さんによる撮影となっています。
女性目線で切り取った気仙沼漁師の日常はどこか優しく、また、女性から見て“かっこいい”男の生きざまが息づいていました。
そして、地下1階プラザから小ホールへ向かう途中のスペースでは震災復興写真展を開催。
風光明媚なリアス式海岸と漁港を有した気仙沼は、親潮と黒潮がぶつかる世界屈指の好漁場として発展してきました。日本有数の水揚げ量を誇り、カツオ、メカジキ、サメの水揚げは日本一を誇ります。
しかし、2011年3月11日に発生した大地震により大津波が発生。倒壊した石油コンビナートの重油やヘドロ、砂、泥交じりの“黒い津波”が市街地を襲い、のちに大火災を引き起こしてしまいました。
気仙沼市のホームページによると、人的被害は1,432人、住宅被災棟数15,815棟、被災世帯数9,500世帯となっています(2022年2月28日現在)。
2022年3月11日で11年を迎え、復興が進む気仙沼市。三陸沿岸道路の一部として湾を横断するアーチ形の橋「気仙沼大島大橋」が完成し、2019年4月に本土と離島・大島が車で行き来できるようになりました。
大島は東北最大の離島で、震災後は本土との交通が絶たれ、長く孤立してきた経緯があります。この教訓を受けて、全長356mの気仙沼大島大橋が作られたというわけです。
気仙沼魚市場の2021年カツオの水揚げは3万トンを超え、25年連続日本一の座を獲得。あらためて気仙沼は漁の町であり、これからも海と共に生きていくことを決意して、復興を目指してきたのだと実感しました。
小ホールで開催された宮城県気仙沼市物産展は大盛況!
パーシモンホール・小ホール内では宮城県気仙沼市の物産展を開催中でした。まだコンサート開始前でしたので、比較的お客様は少な目。
毎回、売り切れ続出とのことでしたので、早めにお買い物を済ませてしまおうと早速チェックです!
ふかひれの原料となるサメの約9割は気仙沼港で水揚げされています。獲られたサメはふかひれはもちろん、皮は皮製品、肉は練り製品、骨は健康食品、内蔵は肝油、頭は工芸品というように、余すところなく活用。
「ふかひれスープ」と「シャークジャーキー」を購入してみました!
シャークジャーキーは家に帰り、さっそく夜、晩酌のお供に。スパイシーで甘すぎず、海の旨味が凝縮されていておいしかったです。
しっかりとした噛み応えがあるので、長く楽しめました。
そしてご飯のおかずにもぴったりなお魚を使った缶詰。防災備蓄品としてもストックしておきたい一品です。
気仙沼はメカジキも日本一の水揚げ量を誇ります。ということで、めかじきやわらか煮を購入。ズワイカニのかにみそ缶詰も併せてGETしたので、飲む気満々です。
そして宮城県といえばやっぱりわかめ!実は2020年に石巻市の漁師さんのわかめ漁のお手伝いボランティアに行くことになっていたのですが、新型コロナウイルスの影響で中止になり、今にいたります。
初めて石巻市産・獲れたての生わかめをしゃぶしゃぶにして食べたときの感動が忘れられません。メカブとろろなど、大きなボール1杯食べられます。
漁のお手伝いに行けば、死ぬほど食べられると聞いて楽しみにしていたのに本当に残念です。
お湯を入れるだけで飲める三陸産わかめを使った即席わかめ汁を購入。実際に頂いてみましたが、わかめの歯ごたえがしっかりしてて、さすが三陸産です。ふのりのいい香りで癒されました。
気仙沼のソウルフードといわれている「気仙沼パン工房」のクリームサンドもありました!シンプルでレトロなパッケージ。
気仙沼発のクリームサンドはこちらが元祖です。家人はピーナッツクリームサンドを、私は黒糖クリームサンドをチョイスしました。
しっとりやわらかなパン生地に、クリームが端っこまでたっぷり。また、食べたい。
この他にも気仙沼市観光キャラクター「海の子 ホヤぼーや」グッズも!
全部をご紹介できませんでしたが、この後どんどんお客さんが増えて、品切れ続出。コンサートの1部・2部の間にあった20分の休憩時間にはほとんどの商品がソールドアウトしてしまったそうです。
コンサート開催前にお買い物しておいてよかった。
コロナ禍で制約を受けつつも素晴らしい演奏と歌声で、目黒区と気仙沼市の絆を感じたコンサート
お買い物も無事済ませ、いよいよコンサート開演です。今回のコンサートの様子は一部、めぐろパーシモンホールの公式YouTubeでアーカイブ配信されるとのこと。
【ご来場ありがとうございました】
「東日本大震災復興支援コンサート」は昨日、盛況のうちに幕を閉じました?
大勢のお客様にご来場頂き、畠山美由紀さん、熊谷育美さん、気仙沼市民吹奏楽団と目黒吹奏楽団による演奏をお楽しみ頂きました。
一部の演奏はホールYouTubeにて後日公開予定。お楽しみに‼️ pic.twitter.com/u6s7plbvWO— めぐろパーシモンホール (@meguropersimmon) February 28, 2022
当日はコンサートの様子を撮影されていました。
コンサートは2部構成で、第1部は気仙沼市民吹奏楽団と目黒吹奏楽団による混成楽団の演奏です。演奏された曲は「翼をください」「栄光の架橋」「リトル・マーメイド・メドレー」「海潮音(みしおね)~吹奏楽のための~」「花は咲く」。
「海潮音」は、気仙沼市民のソウルソング。航海の安全と大漁を願う気仙沼市最大の夏祭り「気仙沼みなとまつり」で演奏される曲です。
市内の和太鼓団体約800名が気仙沼湾沿岸に揃い、一斉に演奏する「打ち囃子大競演」は、お祭りのメインイベント。雄壮で活気あふれる曲は、気仙沼市民の心に刻まれ、愛され続けている曲となっています。
今回は、吹奏楽バージョンでのアレンジ。会場には「海潮音」の作曲を手掛けた青龍寺住職・工藤零龍さんも来場されていました。
コンサート開演に先駆け、目黒区長である青木英二さんがご挨拶。いよいよ開演です!
目黒吹奏楽団は1977年発足で、鳥谷部武夫さんを常任指揮者とする市民吹奏楽団。2016年からめぐろパーシモンホールで開催されている「東日本大震災復興支援コンサート」に出演しています。
コロナ禍で一時活動休止されていましたが、音楽が地域活性化につながると信じ、2021年から活動を再開されています。
気仙沼市民吹奏楽団は1987年に気仙沼市学生吹奏学部OBにより結成。気仙沼みなとまつりや定期演奏会など、地域密着で活動され、目黒吹奏楽団とともに「東日本大震災復興支援コンサート」に出演し続けています。
今回新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威が振るう中、気仙沼市からコンサートのために駆けつけてくださいました。練習や音合わせも大変だったのではないでしょうか。
会場にはお子様連れのご家族から、ご年配の方まで来場。どなたでも一度は聞いたことのある曲で、皆さん活き活きとした表情で聞いている様子が印象的でした。
私も仕事を忘れ、演奏を楽しませていだだきましたよ。
気仙沼出身のアナウンサー、生島ヒロシさんがサプライズ登場!
コンサートの1部と2部の幕間に、気仙沼物産品のお楽しみ福袋が販売されました。こちらはあっという間に完売してしまったそうです。
そして、2部がスタートする前になんと、生島ヒロシさんがサプライズで登場。東日本大震災後に仕事で訪れていた仙台市からタクシーを乗り継いで帰京し、中目黒駅前で義援金の募金活動を行った時のエピソードをお話くださいました。
生島さんご自身、ご実家が津波に流され、当時そこで暮らしていた妹さんご夫婦のうち、妹さんだけがご遺体で発見されています(義弟さんはまだ行方不明)。
生島さんは都内に戻り、募金活動を開始。事務所がある目黒区や関係者を通じて、食料品や現金、衣類品などの救援物資を届ける際、目黒区長からの迅速な協力があったことなどを明かしました。
目黒区と友好都市を結んだ気仙沼市との絆を実感するエピソードです。
第2部は気仙沼市出身の畠山美由紀さんと熊谷育美さんのライブ
今回の東日本大震災復興支援コンサート、2人の気仙沼市出身のシンガーソングライターが参加されています。まず最初は熊谷育美さんのライブから。
熊谷さんは2009年にメジャーデビュー後も気仙沼でご家族とともに暮らしていらっしゃいます。ピアノの弾き語りによるミニコンサートは、気仙沼の自然、暮らしへの愛にあふれていました。
実は私、気仙沼に行ったことがないのですが、港町の風景や潮騒の香りなどが感じられるような、心に染みるひと時でした。
熊谷さんは、コンサートの司会進行を務めた佐藤千晶さんと同級生。お2人でお話されると、ついつい気仙沼弁が出てしまうとか。
佐藤千晶さんは、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で宮城ことば指導とアナウンス指導も務められたそうです。
そしてお2人目は畠山美由紀さんの登場。ピアノ演奏&コーラスの村上ゆきさんと共に美しい歌声を聞かせてくださいました。
畠山さんは2001年にソロでソロデビューし、2021年に20周年を迎えるとのこと。故郷である気仙沼市には、コロナ禍の影響でなかなか帰ることができないとおっしゃっていました。
この日、数日前にできたばかりという新曲も披露。優しく魂を揺さぶられるような歌で素敵な曲だと思いました。
第2部では目黒区立中目黒小学校合唱団と畠山美由紀さん、熊谷育美さんと共演する予定でしたが、残念ながら中止に。
その代わり、第1部で演奏された目黒吹奏楽団からの有志一同と畠山さん、熊谷さんで東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」を披露。また、熊谷さんは「海潮音」も歌ってくださいました。
「花は咲く」は11年前、よく耳にしていた曲ですが、改めて聞くと深く心に響く素敵な曲です。もちろん、歌い手である畠山さん、熊谷さんが気仙沼出身であるということもあります。
もう11年ですが、まだ11年。また来年もめぐろパーシモンホールで素晴らしい演奏と歌声が響き渡ることを楽しみにしたいと思いました。
■画像提供・取材協力
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