【目黒区】規格外農作物を活かした“腸活ジェラート”を開発!OEM事業もスタートさせた都立大学のイタリアンレストラン「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」に密着取材
都立大学駅から柿の木坂方面へ向かい、徒歩4分ぐらいのところにあるイタリアンレストラン「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」。2019年7月にオープンし、健康志向のおいしいイタリア料理が地元から支持され、特にお店オリジナルの“腸活ジェラート”は、罪悪感なく食べられるデザートとして大人気に。
食後はもちろん、腸活ジェラートだけのテイクアウトや通販で購入することもできます。
特に女性から人気の高い「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」の“腸活ジェラート”ですが、規格外農作物を活用した生産体制を確立し、2022年7月1日(金)よりOEM事業をスタートさせたというニュースが飛び込んできました。
オーナーである増山大(ましやま まさる)さんが、コロナ禍で食材ロスに悩む生産者、食材の値上げや外食控えが回復せずに売上減に苦しむ飲食店を、なんとかサポートできないかとスタートさせた事業。
今回、この新しいOEM事業について増山さんに詳しく取材することができました。
前編では規格外農作物を使った“腸活ジェラート”開発とOEM事業を開始したいきさつや、増山さんが事業に掛ける思いについてご紹介。
後編で「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」のおいしいランチ&腸活ジェラートを実際にいただいた感想をお伝えしていきたいと思います。
「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」オリジナルの“腸活ジェラート”とは?
「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」の“腸活ジェラート”とは、ビフィズス菌や乳酸菌(腸内に存在する代表的な善玉菌)を独自に配合し、オーガニックシュガー(サトウキビ)だけの甘さでつくったミルクベースのオリジナルジェラート。
常時、約12種類のフレーバーを取りそろえ、バニラやチョコ、抹茶、マンゴーパッション、ブルーベリーなど素材本来の味を活かしたおいしさで、無添加・無着色でつくるヘルシーさが魅力です。
野菜・フルーツの旬に合わせて、その時だけしか食べられないフレーバーも登場するので、それもまた楽しみのひとつとなっています。
規格外農作物を活用した“腸活ジェラート”を開発した背景には、行き場を失った農作物を抱える農家の苦境を救いたという思いも
実は増山さんのご実家は、栃木県上三川町の農家。幼いころから野菜や果物をつくること、売ることの大変さを身近に感じながら育ったそうです。
飲食業に携わるきっかけになったのは20代の頃。イタリア料理のおいしさ、非日常感のワクワク感に触れ、大切な人と特別なひと時を過ごせる自分のお店を持ちたいという夢を抱いたそうです。
いろいろな店舗で経験を積み、ついに独立開業。2017年池尻大橋に1号店をオープンさせました。
その後縁あって、現在の場所に2号店となる「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」をオープン。しかし、どちらのお店も新型コロナウイルス感染症拡大による、大きなダメージを受けます。
最終的に、断腸の思いで1号店を閉店することになりました。
しかし、コロナ禍で大変な思いをしているのは飲食店だけではなく、仕入れ先である農家も同じです。行き場をなくした食材を抱えて苦しんでいることを目の当たりにした増山さん。
自分を育ててくれた家族、飲食業界への恩返しを含め、規格外となってしまった農作物を活用した“腸活ジェラート”をOEMとして提供することを決意したそうです。
OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」の略。相手先の希望するオリジナル商品の製造を受託し、イメージに合わせた商品開発・製造することをいいます。
最近ではオリジナル化粧品や健康食品などのOEM製造が人気ですね。
増山さんは、廃棄されてしまっている規格外農作物を農家から買い取り、高濃度ビフィズス菌と乳酸菌を配合したオリジナル“腸活ジェラート”を開発。全国発送に対応できる設備を整えるべく、クラウドファウンディングを実施し、無事資金調達がかないました。
飲食店からも、農家からも好評の“腸活ジェラート”OEM事業
これまでに提携した農作物例としては、沖縄産パイナップルや千葉県産甘酒、静岡県産ビーツ、長野県産ブルーベリー、静岡県産クラウンメロン、徳島県産ぶどう、栃木県産いちご・梨などがあるそうです。
コロナ禍で落ちた売上げを補填できる、新しい事業をはじめたいというお店や、メニューに独自性やオリジナリティを出したいというオーナーさんから依頼が舞い込み、好評だといいます。
「味や品質には問題がないのに、サイズや形状が基準を満たさないため、流通に乗せられない規格外農作物は、実はたくさんあります。
このところの異常気象などで、見た目の悪い農作物が出荷できないなど、農家の方は苦労している。何とか応援できないかと始めた事業です」と増山さん。
しかし、規格外農作物は意図してできるものではないので、仕入れのコントロールが難しいという側面も。
それでも生産者・飲食店の支援につながるよう、地域活性化・地方創生に貢献できるよう、今後も続けていきたいとおっしゃっていました。
★8月27日(土)はジェラートの日!廃棄野菜を使ったジェラートをプレゼント★
【目黒区】8月27日(土)はジェラートの日!都立大学「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」で廃棄野菜を使ったジェラートを食べて、SDGsを身近に感じてみませんか?
農作物廃棄ロス削減だけではない、子どもたちの貧困や孤食問題にも尽力
増山さんは、農産物の廃棄ロス削減&商品開発による地方創生の実現、夢食堂事業を通じて子ども達がご飯を食べられない貧困問題・一人で食事をする孤食問題の解決を目指し、2021年9月に一般社団法人t(w)o heart(トゥー・ハート)を設立。
7月からスタートさせた“腸活ジェラート”のOEM事業以外にも子どもたちに笑顔を取り戻す活動も行っています。
最近、家族そろって食事をとることが難しい子どもたちに対し、手作りで温かい食事を格安で提供する「こども食堂」が話題になりましたね。農林水産省でもこども食堂と連携した地域における食育の推進について積極的な情報発信を行っています。
増山さんは、お店で提供する食事にも廃棄ロス農産物を使う「夢食堂事業」を通じて、子どもの貧困問題解決にも取り組んでいきたいといいます。
農家さんは自分の作ったものが子ども達のために役立っているとモチベーションアップにつながり、子ども達は食材を提供してくれる農家さんに感謝する。みんなが笑顔になれる事業にできるよう尽力したいとおっしゃっていました。
社名である“t(w)o heart”の社名には、誰もが一つの志を持っていて、それをいろいろな人に広めていくことで作り上げた1を2にしていこう、というメッセージを込めているそうですよ。
「NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会」の活動に共感、支援を続けている増山さん
取材でお店を訪問した日は、壁いっぱいにウクライナ・ロシア・ベラルーシの小児病棟で撮影された子どもたちの写真が飾ってありました。
こちらは、「NPO法人ホスピタル・クラウン協会」の活動で、クラウン(道化師)姿でパフォーマンスを行い、入院中の子どもたちを笑顔にするというもの。全国の入院中の子どもたちに笑いを届けています。
増山さんもこの活動に共感、協力しているメンバーの1人。店内で紹介しているのは、ウクライナでホスピタル・クラウン活動を行った時の様子を紹介するものです。
NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会の写真の展示は7月18日(月)で終了してしまいますが、その後も引き続きホスピタル・クラウンの活動に協力してくださる方向けの支援方法を紹介するポスターやリーフレットなどを用意しているとのこと。
ぜひチェックしてみてくださいね。
“食べることは幸せ”をテーマに、安心・安全・こだわりのある食事が楽しめる「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」
「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」では、 “食べることは幸せ”に繋がるお料理を提供することにこだわっています。
美容・健康を気にするあまり、無理をしたり、おいしくないものを我慢して食べるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「食事というのは本来、食べる人にとって幸せな時間のはず。 我慢したり心配したりしながら食べるなんて楽しくないですよね。
Saluteria D/G(サルテリア デイジー)のイタリアンは安心・安全な食材を使った、罪悪感なく食べられるヘルシーな料理。ご家族そろって笑顔になれる“優しいママの味”を提供したいと思っています」と増山さん。
次回後編では、イタリアンだけどヘルシーで、温かな家庭料理を思わせる「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」のランチについてレポートしますよ。こうご期待!
【目黒区】都立大学のイタリアレストラン「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」でヘルシーランチ!“腸活ジェラート”もいただいてきました
■取材協力
Saluteria D/G(サルテリア デイジー)/株式会社Hungry Monkey
↓「Saluteria D/G(サルテリア デイジー)」の場所はこちらになります。