【目黒区】シサム工房が自由が丘にフェアトレード専門店「vote for by sisam FAIR TRADE」を9月9日(金)にオープン!エシカルな暮らしをもっと身近に、おしゃれに、心地よくするアイテムがいっぱいです

(画像提供:シサム工房)
自由が丘駅正面口の駅ロータリーから徒歩約1分、ヒロストリート沿いに新しく「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」が2022年9月9日(金)にオープンしました。

(画像提供:シサム工房)
“これからのフェアトレードショップ”をコンセプトにした、人や地球に優しい暮らしを提案する実店舗。東京都内ではコピス吉祥寺店に続いて2店舗目となります。

オープン前工事中のお店をのぞき見
場所は、ヨーロッパ発のベビー・子ども服専門「KITIKATE(キティケイト)」の跡地、「蕎麦 いまゐ」のお隣です。
オープン前日にメディア向けの内覧会がありましたので、お邪魔してきました。
アパレルだけではなく、食品や生活雑貨、日用品など幅広いラインナップ。「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」自由が丘店の魅力をご紹介したいと思います。
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」は京都生まれのフェアトレード専門店
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」を運営するシサム工房は1999年4月25日、京都大学のお隣にフェアトレードショップとして誕生しました。
アジア5か国、12のフェアトレードNGOと協業し、アパレルを主軸に、生活雑貨やコーヒーなどをオリジナル開発・販売する会社です。
現在は京都、大阪、兵庫、東京で実店舗を展開。オンラインストア、卸、ノベルティ事業で国内外にフェアトレードを広げています。
起業したきっかけは、代表である水野泰平 (みずの たいへい)さんが、学生時代にバックパッカーとしてアジアやアフリカを旅し、人権や貧困の問題を目の当たりにしたこと。
途上国など社会的・経済的に弱い立場の人たちとよりよい形でつながり、生きていきたいという思いからスタートさせました。
オリジナルの商品開発を行い、商品の質・デザイン・提案する空間にこだわりを持ち、チャリティではなく“事業”としてフェアトレードに取り組んでいます。
会社名の“シサム”とは、アイヌ語で“よき隣人”という意味だそう。同じ地球上に暮らす人たちと「よき隣人」としてつながって生きていきたいという想いを表現したそうですよ。
「シサム工房」が扱う商品やものづくりへのこだわり

(画像提供:シサム工房)
シサム工房がコロナ禍でも自由が丘へ実店舗をオープンさせた背景には3つの思いがあるといいます。
1つは「生産者を継続的に支えること」。コロナ禍で最も深刻な影響を受けてしまうのは途上国で暮らす人々です。
物価上昇、円安など、私たちの暮らしは多大な影響を受けていますが、インフラや医療、社会保障などが整っていない国や地域で暮らす人々はそれ以上に苦境に立たされています。
大変な社会情勢であるからこそ、「意志をもって生産者への注文を減らすことはできない」と考え、今回の出店を決意したそうです。
2つ目は「フェアトレードという選択肢を増やすこと」。日本でも最近SDGsやエシカル消費、サステナブルということばが浸透しつつあります。
しかし、実際にどのようにアクションしてよいかわからないと思っている方が多いのではないでしょうか。
フェアトレードとは直訳すれば「公平・公正な貿易」という意味。発展途上国などで生産された製品や原料を適正な価格と対等な関係で継続的に貿易を行うという国際的な取り組みを意味します。
誠に残念なことに、フェアトレードを身近に感じ、生活に取り入れている人はまだまだ少数派。そもそもフェアトレードという選択肢が世の中に少なすぎて、意志を持って選ぼうと思っている方でも、なかなか出会えないのが現状です。
シサム工房では世の中にフェアトレードという選択肢を増やし、身近なものにすること。そして、「お買いものの力を意識する」人を増やすことを目指しているそうです。
3つ目は「これからの社会づくりにつながる場を増やすこと」。
実店舗には、ECサイトとは違った人が集まる「場」としての魅力があると考えているシサム工房。フェアトレードの商品を実際に目で見て、手に取ることでより身近に感じてもらい、気に入ったらその場で気軽に購入できるのが実店舗の良いところです。
今回オープンさせた自由が丘店でも、新たな出会いやつながりが広がっていく「場」として育てていきたいそうですよ。
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」自由が丘店では、すでに秋物コレクションが入荷
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」自由が丘店では、レディースやメンズのアパレル商品、アクセサリー、コーヒー、雑貨などを取りそろえています。
店内にはすでに秋物のコレクションが到着していました。シックなアースカラーで、肌触りの良さそうなお洋服がずらり。
夏物はすでにプライスダウンとなっていました。
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」で取り扱っているフェアトレード商品を提供する団体についても簡単にご紹介していきましょう。
「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」のフェアトレードパートナーたち
■Creative Handicrafts(クリエイティブハンディクラフト)
「クリエイティブ・ハンディクラフト」は、ムンバイの空港近くに広がる巨大スラム街で長年活動しているフェアトレードNGO。スラム街で暮らす女性を支援して地域の問題解決を目指して活動しています。
女性たちが作る縫製グループは、簡単な人形作りからスタートし、現在では高度な技術を持つ集団に成長しました。
■KALATMAK(カラティマク)
「カラティマク」は、地域で育まれてきた伝統的なチカン刺繍輸出を通して、女性たちとその家族の自立支援と、地域の伝統文化の発展を目指そうと、 2004年に設立されたフェアトレードNGOです。

(画像提供:シサム工房)
母から子へと伝えられてきた美しいチカン刺繍は、一刺し一刺し丁寧な手仕事によるもの。裏から針を刺し、表から透けて見える糸の影を楽しむという特殊な「シャドーステッチ」や、布の繊維を針で押し広げ格子模様を作るという高度な技巧の「ジャリステッチ」など、特殊で美しい刺繍技術が楽しめます。
■MESH(メッシュ)
「MESH(メッシュ)」は“Maximizing Employmento to Serve the Handicapped”の略。ハンセン病患者と障害者のための就業機会を最大化することを目的に活動しているインドのフェアトレードNGOです。
シサム工房で販売しているのは、MESHのメンバーで「リトルフラワー」というグループが手紡ぎ・手織りして仕上げる高品質なシルクショール。こちらのシルクは蚕が元気に巣立ったあとの繭玉を丁寧にほぐして糸を紡ぐという、「命を奪わず作られたシルク」となっています。
■Paa Too Muu(パトム)
「Paa=布」「Too=織る」「Muu=手」という言葉を意味する「パトム」は、タイ北部の小さな村で染め織られた手織りの布や機械織の布、風合い豊かなヘンプなどの布を丁寧に縫い上げたシリーズです。
身に付けた時の着心地や風合いの良さが感じられ、長年愛され続けているロングセラー商品となっています。
■Sana Hastakala(サナハスタカラ)
ネパール語で“小さな手工芸品”を意味する「サナハスタカラ」。ユニセフの援助のもと、1989年に設立されたフェアトレード NGOです。
手編みのニット、フェルト、手漉き紙、アクセサリー、真鍮細工、革製品、焼き物など幅広く製造。シサム工房では、2000年頃からのパートナーであり、主にウールやヘンプのニット製品を、四季を通じて届けてもらっています。
■MAHAGUTHI(マハグチ)
「マハグチ」はネパール語で“大きなコミュニティ”という意味。ネパール各地の手工芸生産者に仕事を提供し、世界中にフェアトレード商品を届けているフェアトレードNGOです。
シサム工房では衣類の他、真鍮のアクセサリーなども取り扱っています。
■CCAP(コミュニティクラフト)
「CCAP(コミュニティクラフト)」は、“Community Crafts Association of the Philippines”の略称。 1973年にフィリピンの首都マニラで設立されたフェアトレードNGOです。フィリピン各地の自然素材を使った手工芸品の生産を通して、貧困の改善を目指しています。
「アバカ」というバナナの葉に似た植物の繊維を、ビニールボールに巻き付けて一つ一つ手作りされるランプシェードや涼し気なリボンハット、「カラグモイ」の葉を使った小さな箱も味わいがあって素敵です。
■DEW Crafts(デュークラフト)
「デュークラフト」は、バングラデシュの最貧困層の生活改善のために設立された非営利組織・DEWの姉妹団体で、2016年に、より経済や貿易の面での支援活動に特化するために作られたフェアトレードNGOです。
シサム工房ではジュート(黄麻)を使ったバッグやバスケット、鍋敷きなどを扱っています。
■SASHA(サシャ)
「サシャ」は、インドの古都コルカタで1978年に創立された歴史と実績を兼ね備えたフェアトレードNGOです。地域伝統の手工芸品を復興させ、布製品、革製品、木工品、焼き物、アクセサリーなど多岐にわたる商品を世に送り出しています。

SASHAらしい手織りショール(画像提供:シサム工房)
シサム工房では、美しい手織りのショールや木製の食器などを扱っています。
■Noah’s Ark(ノアズアーク)
「ノアズアーク」は、インド有数の金属製品の産地である北インドの街モラダバードで1985年に設立されたNGOです。中間業者によって高いコミッションをとられたり、不当な値段で商品を買いたたかれたりする状況にあった職人たちを支援。
シサム工房では、ウィンドベルやスタンドミラー、ワイヤーボール、フォトスタンドなどを扱っています。
■Thimi Ceramics(ティミ セラミックス)
「ティミ セラミックス」は、ネパールのフェアトレードNGO「サナハスタカラ」が支援しているストーンウェア(炻器=せっき)を手掛ける工房。伝統的な素焼きの土器をつくり続け、若い世代へ技術を受け継いできました。
現在は国内外で腕を磨いた若きリーダーにより、近代的な窯の設計や新しい色彩の釉薬の開発で、清楚でモダンな焼き物を生み出しています。
■Thai Craft(タイクラフト)
「タイクラフト」は、タイ各地のさまざまな生産者グループが作る手工芸品の輸出や、タイ国内での販売を支援するフェアトレードNGOです。イギリス人のステファンさんとパートナーであるタイ人女性のスワディーさんによって1992年に設立されました。
シサム工房が扱うシルバーアクセサリーは、北タイの中心地、少数民族カレンの村のものです。カレンは、その独特の民族衣装のほか、精巧な銀細工と手織りの布で有名な民族。
2012年に銀の国際取引価格が急騰し、その影響を受けてしまったカレンシルバーですが、生産者たちは畑仕事をしながら、懸命に伝統技術を守るべく奮闘しています。
■Mitra Bali(ミトラバリ)
「ミトラバリ」はインドネシア、バリ島で手工芸品を作る生産者たちを悪質な中間業者から守るために、1993年に立ち上げられたフェアトレードNGOです。
家族経営もしくは、数人の職人が集まる非常に小さな規模の工房で、昔ながらの手作業で、工芸品を一つひとつ作っています。
■Sisam Organic(シサム オーガニック)
インドはコットンの生産量、世界第2位を誇ります。高価な農薬や遺伝子組み換えの種を買いながら栽培に失敗し、借金や健康被害に苦しんでいる農家が続出。
そういった農家の健康と生活、環境を守るために在来の種を使ったオーガニックコットンの栽培に加え、コットンだけに頼らない「飢えない農業」を推進しているNGOチェトナの活動に賛同し、生まれたのがシサムオーガニックです。
量り売りの可能なSave the Ocean株式会社の「海をまもる洗濯用洗剤」、みつろうから作る「アコラップ」、コルクで作ったサステナブルな素材のお財布、大阪の箕面工房で手作りされている時計などなど。
「フェアトレード」とかサステナブルとか必要以上に気負う必要はありません。手に取って素敵だなと思ったらたまたまフェアトレードだった、ということでいいのではないでしょうか。
同じような商品を買うなら、フェアトレードを選ぼう。そんな風に少しずつ生活の中で「お買いものの力を意識する」人が増えていくことをシサム工房では願っています。
生活に身近でおしゃれ、職人さんの素晴らしい手仕事が光る商品が揃っている「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」自由が丘店。
男性向けのアパレル商品やアクセサリー類も充実しているのが嬉しいポイントです。ここでしか出会えない逸品がたくさん!
まさに宝探しのように、自分だけのお気に入りをぜひ発見してくださいね。
★残念ながら、10月22日(日)でお店が閉店です★
■取材協力
↓「vote for by sisam FAIR TRADE(ヴォートフォー バイ シサム フェアトレード)」自由が丘店の場所はこちらになります。