【目黒区】学芸大学駅近く9月1日(金)にオープンした「コーヨーハイツ」は、たどり着けた人だけが愉しめる本格和食酒場
学芸大学駅から徒歩約1分、西口商店街を真っすぐ進み、北側(右手)の路地裏にあるマンションの1室に2023年9月1日(金)オープンした「コーヨーハイツ」。本格的な和食をカジュアルに楽しめるおとなの酒場です。
神楽坂にある一軒家割烹「神楽坂 夢二」などを手掛けるbros&Co.株式会社の新業態。
店名である「コーヨーハイツ」はお店が入っているマンションの名前「弘洋(こうよう)ハイツ」から付けたそうです。
目立つような看板は一切なく、ごく控えめなサインだけなので、初めて訪れる人はちょっと戸惑うかもしれません。
一瞬入るのを躊躇してしまいそうな、まさに“隠れ家”そのものの、という雰囲気のたたずまいでした。
カウンターを囲む15席、きびきびと立ち働く料理長との距離が近い「コーヨーハイツ」の店内
扉を開けるとそこは別世界のように明るく、活気あふれる店内。昭和レトロな懐かしさもあり、それでいて器や備品など、細かいところにこだわりや美しさを感じるまさに大人のための隠れ家的なお店です。
ちなみに器は江戸後期から昭和までの骨とう品を揃えているとのことでした。
お店の中央にしつらえた厨房をぐるりとカウンター席(15席)がL字型に囲むオープンなレイアウト。すぐ目の前で調理する料理長やきびきびと立ち働くスタッフとの距離が近く、とてもライブ感があります。
「コーヨーハイツ」のお料理は「神楽坂 夢二」の総料理長がプロデュース。本格的な割烹料理をカジュアルダウンし、幅広い世代の方に楽しんでもらいたいとオープンさせたそうです。
割烹で磨いた繊細な技術が随所に、産地直送の旬の食材を使った美しくも気軽に味わえるメニュー
「コーヨーハイツ」オープン前に開催されたメディア向け試食会に参加してきましたので、おすすめメニューをダイジェストでご紹介していきましょう!
黄色とグリーンの組み合わせが美しい「ニラユッケ」
一品目は「ニラユッケ」。ニラの色鮮やかなグリーンと卵黄のコントラストが美しく、立たせたニラに黄身を咲かせるというインパクトのあるスピードメニューです。
卵黄をくずしてタレと絡めながらいただきます。ニラの独特な香りと香り高いお醤油ダレ、黄身のマイルドさが混然一体となり、至福のひととき。
これはお酒が進みますね。
器に咲いたアートのような「お造り盛り合わせ」
二品目は毎日豊洲から直送されたものをお刺身にして提供する「お造り盛り合わせ」。お魚の種類に合わせて異なる味付けがされています。
上写真向かって左・長崎産カンパチは胡麻酢、向かって右・アオリイカは煎り酒とスダチで、奥・大間のマグロはニラ醤油でいただきました。
お魚の味、旨味そのものを繊細に引き出す味付けで、器の美しさにも気分があがります。口直しに添えられた海ぶどうも秀逸。
フレッシュな香りで食欲を刺激する「鯵の薬味巻」
長崎産の鯵を薬味とともに香り高い海苔で巻いた三品目。ガリの甘酸っぱさ、ゴマの香ばしさ、芽ネギの爽やかさ、茗荷の香りが混然一体となって、鯵のうま味を引き立たせます。
また海苔の香りがとても良く、一つひとつの素材がしっかりと吟味されているのが感じられました。
中から黄身がとろーり「貴婦人のコールスロー」
四品目は「貴婦人のコールスロー」。半熟卵をコールスローで包んでいます。
キャベツのシャキシャキ感と卵の黄身でまろやかになった酸味。かぼちゃの種のカリっとした食感も楽しめました。
油をまわしかけて皮目をパリパリに仕上げた「甘鯛松笠焼き」
五品目は「甘鯛松笠焼き」。甘鯛を皮付きのまま、うろこの部分(皮目側)だけ熱い油をまわしかけ、松ぼっくりの笠ように見立てたお料理です。
ちょうど目の前で料理長が、アツアツの油を甘鯛の皮目にまわしかけるのが見えたので思わずパチリ。
パリパリ食感のうろこと、ふんわりとやわらかな甘鯛の身、シンプルな味付けですが、極上の味わいでした。
中まで火を通さず、しっとりふんわり仕上げた「レアアジフライ」
六品目はお刺身用の鯵を中まで火を通さずに仕上げた「レアアジフライ」。細引きのパン粉を薄くまとわせ、サクっとした食感に。
わさびをピリッと効かせたタルタルソースでいただきます。
外はふんわり、中はしっとりという不思議な味わいでお酒のアテに最高でした。
“大地の耀(かがやき)”をトッピングした「3種チーズ茶碗蒸し」
七品目は味わいの異なるチーズのコクとうま味を閉じ込めた、なめらかな舌触りの「3種チーズ茶碗蒸し」。
トッピングされていたチーズ“大地の耀”がまるでサワークリームのようなコクと酸味を醸し出し、全体をバランスよくまとめていました。
やわらかな皮と上品な味わいの身をかば焼きに「青うなぎ土鍋」
八品目は「青うなぎ土鍋」。“青うなぎ”は幻のうなぎとも呼ばれ、背中の部分が青みがかった色をしており、皮がやわらかく脂がスッキリしていて上品な味わいのうなぎのことです。
古くから最高級とされてきた希少なうなぎで、泥臭さがないのも特徴のひとつ。
この青うなぎをかば焼きにして、土鍋で炊いたご飯の上に後のせし、ネギと茗荷と合わせた一品です。
ふっくらと炊きあがったごはんと、青うなぎの繊細な味わい。お酒を飲んだ後の〆にふさわしいおいしさでした。
うま味を閉じ込めた餡かけでいただく「フカヒレ土鍋」
九品目、ラストを飾るのは「フカヒレ土鍋」です。黄金色に輝くフカヒレを豪快に乗せて炊いた贅沢な一品。
フカヒレそのものには味はないですが、歯ごたえがやっぱり特別です。上品な味わいの餡かけを後からかけて、スープごはんのようにいただきました。
どのお料理も料亭で出される食事のように、ていねいで繊細な手仕事を感じさせます。それでいてとてもリーズナブルに、肩ひじはらずにいただけるのにとても感激しました。
ドリンクもなかなかユニークな「コーヨーハイツ」
最後に「コーヨーハイツ」のドリンクメニューをご紹介。和食に合わせたナチュールワインや、プレミアム日本酒、変わり種の銘柄などを厳選してラインナップしています。
ワインは「神楽坂 夢二」のソムリエが監修。
オリジナルの「生ハイボール」や「バタフライピージン」、「おとなの抹茶ジントニック」「ピクルスサワー」などユニークなものも。
「生ハイボール」はウイスキーがちょっと苦手、という方でも爽やかに飲める一杯でした。
「バタフライピージン」はブルー色になるハーブティー“バタフライピー”を使ったカクテル。レモンを絞ると美しいパープルに色が変わります。
グラスにあしらわれたマークは「コ」「ー」「ヨ」を組み合わせた小粋なデザイン。
上写真向かって左が「本日の生絞りサワー」でオレンジを使ったもの。向かって右が「おとなの抹茶ハイ」です。
抹茶は注文が入るごとに点てて提供するというこだわりよう。日本茶アドバイザーが監修を手掛けているそうです。
お値段も雰囲気もカジュアルなのに、出てくるものは器を含めて一級品。今後、口コミなどで人気が出たら、なかなか予約が取れない人気店になりそうですね。
皆さんもぜひ今のうちに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
■取材協力
↓「コーヨーハイツ」の場所はこちらになります。