【目黒区】福祉の仕事ってどんな感じ？年2回開催されている「めぐろ福祉しごと相談会」に密着取材

福祉の仕事に興味はあるけど、実際のところどうなの？長く働いていないので自分にできるか不安。福祉施設で働いているけど、今の職場が自分に合うのか悩んでいる…などなど。

求人サイトやハローワークで紹介されている求人を見て興味を抱いても、あと一歩を踏み出せないという方は多いのではないでしょうか。

実は年に2回、目黒区内の事業者が出展し、合同採用相談会「めぐろ福祉しごと相談会」を開催しています。「求人情報」を眺めているだけではわからない、福祉の現場の様子や生の声を実際に知るチャンス。

今回は2025年12月20日（土）に開催を予定している「めぐろ福祉しごと相談会」について取材させていただきました。

「めぐろ福祉しごと相談会」とはどんなもの？

「めぐろ福祉しごと相談会」は目黒区 健康福祉部が主催し、区内の事業者と一緒に福祉の仕事の魅力をお伝えするとともに、実際の現場の生の声や就職相談などを気軽にできる場として年2回開催しています。

前回の開催は2025年7月5日（土）でしたが、目黒区内の16の事業所が参加。それぞれの職場の個性や現場の様子などがダイレクトに伝わる実りのある1日となったそうです。

できるだけ自宅に近いところで働きたい、と考えている方にとって目黒区内の事業所が一堂に会するチャンス。よく見かけている施設の「職場の雰囲気が良く伝わってきて、参加してよかった」という声も多く、実際に就労に繋がった例もあったそうです。

目黒区 健康福祉部 障害施策推進課の担当者にお話をうかがいました。

Q.「めぐろ福祉しごと相談会」では具体的にどのような内容で開催されますか？

A.福祉の仕事内容や魅力について、現場で働く職員の方から直接体験談を聞くことができるのが最大のポイントです。身近に働いている人がいないと、なかなか知ることができない「実際のところ」がわかりますし、その職場の雰囲気も知ることができますよ。

また、目黒区内の介護事業者、障害福祉サービス等事業者、東京都福祉人材センター、介護労働安定センター、ハローワーク渋谷のブースも出展するので、具体的な就職相談も可能です。

Q.福祉には興味があっても、いますぐ仕事を探しているわけじゃない人もいるのでは？

まずは福祉の仕事とはどんなものか、どんな人を求めているのかについて知ってもらいたいというのがスタートです。
なんとなく「福祉のしごと」ってどんな感じか知りたい、という気軽な気持ちで来ていただけたら嬉しいです。

働くのは数年ぶり、福祉未経験で業界のことは何も知らない、まだ就職するか全然考えていないんだけど…という方も大歓迎。
いま学生で福祉の勉強中、就職先として検討中、という方もぜひご来場ください。

Q.具体的にどんな職種に求人があるか一例を教えてください

施設によってさまざまですが、以下のような職種があります。

1. 介護職員：高齢者や障害者の方が日常生活を送るのをサポート
2. 看護職員：保健師、看護師、准看護師の有資格者
3. 居宅介護支援専門員（ケアマネジャー）：在宅介護を希望する利用者さんのためにケアプランを作成
4. 理学療法士（PT）：病気や障がいのある人に対して、日常生活に必要な基本動作能力の維持・向上を目指しリハビリを行う医療専門職
5. 運転職員：デイサービスなどを利用する方を送迎する
6. 生活支援員：障害者施設や就労施設などの利用者さんとご家族の生活を支える仕事
7. 相談支援専門員：障害のある方の困りごと・悩みの相談に応じ、必要な福祉・支援につなぐ
8. 訪問介護員：要介護認定を受けた高齢者・障害者のお宅に訪問し、介護・援助を行う
9. 移動介護従事者（ガイドヘルパー）：障害のある人の外出を支援
10. 児童支援員：放課後児童クラブや児童養護施設などで、子どもたちの成長をサポート
11. 保育士：保育所や児童福祉施設で子どもの保育に関わる仕事

この他、相談会を開催するタイミングで求められる職種が異なりますので、あくまでも目安とお考えください。

資格取得が必要なもの、経験が必要なものもありますが、未経験でもOKなもの、研修を受けることで就職可能なものもあります。
資格取得の相談も可能ですので、ぜひお気軽にご来場ください。

Q.たくさんの事業者が参加していると、どのブースに立ち寄ったらいいか迷うのでは？

会場では「資料コーナー」があり、各事業者の紹介パンフレットなどを用意しています。また、会場内では各事業者のPR動画を常時放映していますので、そちらをご覧いただき、興味を持った事業者のブースへ立ち寄るのもおススメ。

どんな職種があるのか、福祉全体のことを知りたい方は各共催機関（ハローワーク渋谷・東京都福祉人材センター・介護労働安定センター）へ相談するという手もあります。

1．ハローワーク渋谷（目黒区・渋谷区・世田谷区が担当地域）

1. 相談会に初めて参加する方のために総合的な相談ができる
2. どのブースを回ればいいかわからない方に希望に合う事業者を紹介
3. 応募したい事業者がある場合はハローワークの登録受付も可能

2．東京都福祉人材センター

1. 福祉の仕事分野や事業、資格取得などについて知りたい方に
2. どのブースを回ればいいかわからない方は、一緒に出展ブースを案内

3．介護労働安定センター

1. 福祉の仕事に就きたい、初めての方、ブランクがある方に
2. どのような人が求められ、どんな事業所が自分にあっているのか、将来へ向けたステップアップ、キャリア形成に繋がる相談が可能

福島で「生活リハビリ（暮らしの中に、高齢者を元気にする素がある、という考え方）」にこだわり、「そらいろデイサービス」を開業している家人から福祉の仕事について以下のようなメッセージが届いたのでご紹介します。

人は1人ひとり違い、個性や人間性がある。それがお年寄りの生きる力にもなる。介護の現場はマニュアル通りには行きません。

同じ人であっても日々違うからおもしろい。そんなところに魅力を感じて、福祉の世界に飛び込みたいと思う人たちを応援しています。

「人の役に立つ仕事」と気負わず、その人が毎日を活き活きと暮らす力を応援し、サポートする仕事、ととらえるともう少し福祉の仕事を身近に感じられるのではないでしょうか。

「めぐろ福祉しごと相談会」開催予定日は12月20日（土）。詳しくは目黒区のページをぜひご覧ください。

事前予約不要・参加無料ですので、当日時間が取れたら、区役所近くを訪れたついでに来場でもOK。少しでも興味をもたれたらぜひ足を運んでみてくださいね。

■取材協力

目黒区 健康福祉部 高齢福祉課・障害施策推進課