【目黒区】春爛漫の駒場公園「日本近代文学館」で4月11日(土)、「第9回朗読タイムレスストーリーシリーズ」を開催。林芙美子・菊池寛・芥川龍之介作品を楽しめます

(画像提供:ROUDOKU.TALKER.JP)
「ROUDOKU.TALKER.JP」主催で行われる朗読公演「第9回朗読タイムレスストーリーシリーズ」が、2026年4月11日(土)に開催。
今回の公演では「放浪記」「浮雲」でおなじみの林芙美子、「忠直卿行状記」「恩讐の彼方に」の作者・菊池寛、そして、「羅生門」「蜘蛛の糸」の作家として知られる芥川龍之介、3名・3作品を取り上げ、駒場公園内にある「日本近代文学館」で上演します。
日本近代文学名作選をオーディオブックで届けている「ROUDOKU.TALKER.JP」。年3回開催している「朗読タイムレスストーリーシリーズ」では明治・大正・昭和に生まれた小説や随筆を、声を通して現代によみがえらせる朗読公演として親しまれています。
私自身も、2025年7月に開催された「第7回朗読タイムレスストーリーシリーズ」に足を運び、「耳で楽しむ名作の世界」にすっかり魅せられてしまいました。
朗読が紡ぎだす物語世界、皆さんもぜひ1度体験していただけたらと思います。
第9回目の朗読会で上演される作品、林芙美子・菊池寛・芥川龍之介について

尾道・林芙美子の像(画像はイメージです)
林芙美子は大正から昭和にかけて活躍した女性小説家。幼少期の貧困や流浪の経験を元にした「放浪記」が1930年に大ベストセラーになりました。
「放浪記」は芸術座で森光子さんの主演により、2000回以上の記録的ロングランを果たした日本演劇界の傑作としてご存じの方も多いことでしょう(参照元:2009年放送・NHK「おめでとう森光子さん~「放浪記」2000回記念特集より)。
その後、「浮雲」「晩菊」など、市井の庶民の哀歓を描いた名作を残し、47歳で急逝するまで人気作家として活躍しました。新宿区にある旧居に「新宿区立林芙美子記念館」があります。
今回の朗読会では『幸福の彼方』という作品を取り上げます。

高松市・菊池寛の銅像(画像はイメージです)
菊池寛は香川県出身の小説家・劇作家。文藝春秋社の創立者であり、芥川賞・直木賞創設者としても知られています。
「父帰る」「真珠夫人」など多くの作品を残し、ヒューマニズム、リアリズムの作家として後世の作家たちにも多大な影響を与えました(参照元:高松市公式ホームページ もっと高松より)。
今回の朗読で取り上げられる作品は『好色成道』です。

芥川龍之介(画像はイメージです)
大正時代を代表する小説家・芥川龍之介は短編の名手として知られています。
「羅生門」「鼻」「蜘蛛の糸」など、古典を基にした作品で、人間心理の機微やエゴイズムを描いたことで注目を集めました(参照元:中央区観光協会ホームページより)。
彼の功績を記念して、日本で最も有名な文学賞の1つ「芥川龍之介賞」が創設されています。
今回の朗読で取り上げられるのは『トロッコ』です。
「日本近代文学館」で4月11日(土)に開催される「第9回朗読タイムレスストーリーシリーズ」概要

(画像提供:ROUDOKU TALKER.JP)
「第9回朗読タイムレスストーリーシリーズ」で朗読を担当されるのは俳優の長尾奈奈さんです。

長尾奈奈さん(画像提供:ROUDOKU.TALKER.JP)
仲代達矢主宰の無名塾に二十四期生として入塾。同年『セールスマンの死』で初舞台。以降、舞台、映画と活動の幅を広げています。
主な出演作に、ヴァンニャ・ダルカンタラ監督によるベルギー・フランス・カナダ合作映画『KOKORO』、木村文洋監督による『息衝く』など。
また声の仕事には、佐藤大介監督『狭霧の國』があり、オーディオブック声の書店「日本近代文学名作選」(audiobook.jp)のナレーションも務めています。
今回取り上げられる作品のあらすじをご紹介しましょう。
林芙美子『幸福の彼方』
女中奉公をしていた絹子は、親類の吉尾の紹介で、戦争で片目を失った信一と見合い結婚をする。二人はほどなく信一の実家を訪れ、海辺を散歩して砂の上に腰を下ろすと、信一がふと「僕に子供があることを吉尾さんは話したかな」と呟いて……。
菊池寛『好色成道』
遊び好きで学問も進まず漫然と暮らしていた若い学僧は、ふと改心を思い立つたび、法輪寺の虚空蔵菩薩に参っていた。その日も祈念に出かけたが、寺で旧知の僧と語らううちにいつしか半刻も過ぎてしまう。日暮れを案じて知人の家を訪ねるが……。
芥川龍之介『トロッコ』
八歳の良平は土を運ぶトロッコに夢中になり、毎日のように工事場へ見物に通っていた。ある日、兄弟や友人と出かけると、そこには誰もおらず、泥まみれのトロッコだけが並んでいる。良平たちは恐る恐る一台を押し始めて……。
作品世界の時代背景を理解し、登場人物の心情などにも寄り添い、思いが伝わるように「声」で鮮やかに作品世界を描きだしてくれる長尾奈奈さん。
ドラマティックで臨場感あふれる近代文学の魅力をぜひ、会場で体験してください。
朗読公演が行われる「日本近代文学館」では「円本」から読む日本近代文学を開催中

(2025年7月撮影)
約15,000人から資料の寄贈を受け、川端康成や太宰治、夏目漱石、芥川龍之介、島崎藤村、石川啄木、樋口一葉、有島武郎など、日本近代文学を代表する作家たちの手稿や原稿、図書、雑誌など約120万点を所蔵している「日本近代文学館」。
中でも「太宰治文庫」は1987年、1997年、2014年の3回に及ぶご遺族からの資料寄贈があり、原稿・草稿を初めとする計423点に及ぶ資料は、他の追随を許さぬ研究資料の宝庫となっています。
朗読会当日は「日本近代文学館」にて春季特別展“「円本」から読む日本近代文学”を6月13日(土)まで開催中。
1926年(大正15年)12月に改造社社主の山本実彦の発案で、予約販売形式で一冊一円の文学全集『現代日本文学全集』が刊行されました。「円本」は、一円で東京市内を乗車できるタクシー、いわゆる「円タク」にちなんだ命名だったそうです。
百年前の近代日本の出版流通を大きく変えた「円本」の展示を通じて、出版文化の現在と未来を考える企画展。こちらもぜひ併せて足を運んでみてはいかがでしょうか(企画展の入館料は別途必要)。

日本近代文学館(2025年7月撮影)
■情報提供
- 住所
- 東京都目黒区駒場4-3-55
- 営業時間
- 火~土 9時30分~16時30分
- 定休日
- 日曜・月曜
- 最寄り駅
- 京王井の頭線 駒場東大前駅
- 電話番号
- 03-3468-4181
- 関連リンク
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。








