【目黒区】大岡山北口商店街に障がいのある方とともに“はたらく”ことへの理解を深めるコミュニティカフェ「しいちゃんのカフェ – C’s Cafe – 」が2月6日(金)オープン

大岡山駅から環七に向かって徒歩約8分、大岡山北口商店街の奥の方に「しいちゃんのカフェ – C’s Cafe – 」が2026年2月6日(金)にオープン。特定非営利活動法人ディセントワーク・ラボが手がけるコミュニティカフェです。

大岡山北口商店街
今回はオープンに先駆けて行われたオープニングイベントの様子を取材してきました。

中尾文香さん
当日はNPO法人ディーセント・ワークラボの代表理事である、中尾文香(なかお あやか)さんにもお話を伺うことができましたので併せてご紹介していきましょう。
「しいちゃんのカフェ – C’s Cafe – 」とは、多様な人々が交わるハブステーション

(画像提供:特定非営利活動法人ディセントワーク・ラボ)
アルバイト経験が少ない障がいのある学生が実践的な就労トレーニングを積む場であり、学生・地域の人々・企業の人々が自然に交流し、「はたらく」を分かち合う温かい居場所としてオープンした「しいちゃんのカフェ」。
色々な人がふらりと立ち寄り、美味しいコーヒーや紅茶、焼き菓子を片手に井戸端会議ができるコミュニティカフェです。
NPO法人ディセントワーク・ラボの理念である「働くすべての人に喜びと安心を」を形にした場所。障がいのある方も含めたすべての人がやりがいを持っていきいきと働ける社会(ディーセント・ワーク)の実践の場でもあります。
コミュニティカフェを始めたきっかけは、特別支援学校を退職された先生のことばから

中尾さんがコミュニティカフェをやってみたい、と思ったのは2008年のこと。きっかけは元特別支援学校の先生をされていた方のある言葉でした。
その先生は地域活動のかたわら、障害のある方を始め、さまざまな方が訪れるカフェを運営。中尾さんが先生になぜそのカフェを始めたのか理由を尋ねました。
カフェだと卒業生が来やすいでしょ。何かあったときに、“お茶飲みに来た”って言えると、本人も来やすいからね。
どんな人にも、仕事や生活の中で、いろいろなことが起こります。そんなときに、何も聞かれず、ただ、ほっと一息つける居場所があったら、明日から、また一歩踏み出せるかもしれません。
中尾さんがいつかそんな場所をつくりたいという夢が18年という時を経て叶った。それが「しいちゃんのカフェ」なのです。
大家さんからの応援にも支えられてオープン

大岡山という場所を選んだ理由としては、中尾さんが東京で初めて住んだ場所、という地縁もありました。NPO法人ディーセントワーク・ラボの事務所もここ。
カフェをオープンする場所を探していたところ、現在の場所に出会いました。いろんな企業や店舗からの引き合いもあったそうですが、大家さんがカフェのコンセプトに共感し、ぜひにということでオープンが叶ったそうです。
“しいちゃん”と呼ばれた女性の想いからネーミングしたカフェ

(画像提供:特定非営利活動法人ディセントワーク・ラボ)
「しいちゃん」は「静子」さんの愛称。戦時中に若くして亡くなった女性です。「しいちゃん」の娘さんは、中尾さんの学生時代の知人であり、NPO法人設立当時から応援してくださってきました。
地元では人気者だったという「しいちゃん」。語り残された思い出は多くありませんが、これからこのカフェで生まれる物語が、メモワール(思い出)となるようその名前を付けたそうです。
「しいちゃん」を含む多くの方々の応援とサポートのもと、ようやくカタチに。「しいちゃんのカフェ」が、これからの「はたらく」や「つながる」を生み出したり、結びなおしたりする場となることを、心から楽しみにしていると中尾さんはおっしゃっていました。
「しいちゃんのカフェ」の魅力はこだわりの「パニーニ」「季節のフルーツパイ」とドリンク
「しいちゃんのカフェ」で楽しめるのはパニーニを使ったサンドイッチと、季節のフルーツを使ったパイです。
ハード系の生地で作られる「パニーニ」のサンドイッチ

取材時にご提供いただいた「パニーニ」のサンドイッチ。具材はお店で手作りする野菜の甘みを存分に引き出したラタトゥイユです。
パニーニはもう1種類、ソーセージチーズたまごの具材もありました。

「パニーニ」はイタリアのホットサンドで、専用の鉄板(パニーニプレス)で焼き上げるのでパンの表面にしましま模様が付きます。こちらはプレスせず、そのまま切込みを入れて提供。
パンの生地もハード系の粉を使ったオリジナルのものでした。これがとっても心地よい食感と歯切れで、小麦のおいしさや香りもよく引き出されています。
季節のフルーツパイ

そしてもう1品、試食させていただいた「季節のフルーツパイ」。パイ生地は発酵バターを使った本格的なもので、冷凍のパイシートを仕入れて、お店で加工して提供されているそうです。
パイのフィリングやクリーム、キャラメルソースは1から店内で手作り。アーモンドをパリパリにキャラメリゼしてあり、パリパリ、ザクザク、サクサク、シャキシャキとさまざまな食感が口の中で弾けます。
就労支援施設ではパンやスイーツなどを製造・販売・カフェで提供するケースが多いかと思いますが、提供スピードなどに課題を抱える場合も。
「しいちゃんのカフェ」では効率よく、スピーディにこだわりのメニューを提供できるよう、工夫を重ね、お客さまをお待たせしないようにオペレーションを組み立てていました。
ブラックとカフェラテで豆を変えているコーヒー

カフェで提供しているコーヒーの豆はインドネシア・スラウェシ島のトラジャ地方産のもの。深いコクとまろやかな苦味、アーシーでスパイシーな風味が特徴です。
ホットコーヒー(ブラック)とアイスカフェラテの両方を試飲させていただきました。
お店ではブラックとカフェラテでは豆のブレンドを変えているそうで、コーヒーの味わいを魅力的に引き出すよう工夫されているとのこと。カフェラテはミルクの風味に負けない、コーヒーの力強いコクと香りが楽しめました。
紅茶はスリランカから一番出来の良い茶葉を仕入れて提供。アイスは水だしで提供するというこだわりようです。
ジュースは青森のリンゴジュースと河内ミカンジュースがあります。
テイクアウトも可能で、大学生の方は学生証の提示でドリンクのみ50%引きに。大岡山駅前には東京科学大学 大岡山キャンパスがありますので、学生さんには嬉しいサービスですね。
NPO法人ディーセントワーク・ラボの活動についてもちょっとご紹介

ディーセントワーク・ラボでは企業向けに、障がい者雇用の準備から採用、職場定着までを伴走するコンサルティングサービスを提供しています。 また、社会に出ることに不安を抱える障がいのある学生や若者向けに、対話を通じて自己理解を深めるプログラム「ableto(エブルト)」などを展開。
企業と働き手、双方の強みを活かし合い、ポジティブに働ける環境づくりをサポートしています。

さらに、「障がいのある方のものづくりをデザインの力で応援したい」という想いから生まれたプロダクトブランド「equalto(イクォルト)」を展開。

プロのデザイナーと福祉施設が協働することで、作り手の細やかな手仕事や個性を活かした高品質なアイテムを生み出しています。本物そっくりの美しい「フルーツソープ(石鹸)」や、手漉きのメッセージカード、天然水のハーブミストなど、“使う人も作る人も笑顔になれる、温かみと洗練されたデザイン”が詰まった商品が揃っています。
ディーセントワーク・ラボは、単なる就労支援にとどまらず、「洗練されたデザイン」や「美味しい食」、「カフェという身近な空間」を通じて、誰もが自分らしく働ける社会を自然体で広げる活動を行っています。
まずは「equalto」の素敵な商品をオンラインで眺めてみたり、大岡山の「しいちゃんのカフェ」に足を運んで、その温かな空間と理念を直接体感してみてはいかがでしょうか。
■取材協力
- 住所
- 東京都目黒区南3-11-24
- 営業時間
- 月~金 10時~18時
- 最寄り駅
- 東急大井町線・目黒線 大岡山駅
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※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。






