【目黒区】味坊集団が手掛ける「好香味坊(はおしゃんあじぼう)」が学芸大学に4月15日(金)オープン!中国の裏路地にあるような“小吃(シャオチー)”が学大市場に出現
中国・東北地方のお料理を提供する味坊集団(株式会社L&L)が、2022年4月15日(金)に新店舗を学芸大学「学大市場」内にオープン。テイクアウトを中心に気軽に“ちょっとした食事=小吃(シャオチー)”が楽しめる「好香味坊(はおしゃんあじぼう)」です。
今回はグランドオープンに先駆け、メディアや編集者、ブロガーなどを対象とするお披露目会を開催。私もさっそくお邪魔してきました!
都内で7店舗を展開する味坊集団。その愛されるヒミツの一端を感じてもらえればと思います。
学芸大学駅高架下の学大市場に誕生した「好香味坊」とは?
「学大市場」は、東急東横線・学芸大学駅の高架下にある商業施設。2021年7月に大幅リニューアルされ、注目の飲食店が次々誕生しています。
今回オープンした好香味坊は、「Nature/Pizza TOSCANA(ナチュール/ピッツァ トスカーナ)学芸大学店」の斜め向かい。
【目黒区】とすかーなの日本一おいしいミートソースをランチで!学大市場「Nature/Pizza TOSCANA 学芸大学」
厨房を囲むオープンカウンターの前に13席のみと小さなお店で、屋台と店舗のちょうど中間ぐらいの規模です。イートインもできるし、お惣菜や点心、麺類などを気軽にテイクアウトできる家庭の台所の延長上にある存在、というところでしょうか。
お店のイメージは中国では裏路地に必ずあるような小さな飲食店”小吃(シャオチー)”で、地元の人がワイワイとやってきて、軽い食事が楽しめる身近なお店というコンセプト。
その小吃(シャオチー)を学芸大学という街に溶け込むようローカライズし、新しい中華のスタイルを提案する味坊集団の実験的な店舗がここ、「好香味坊」というわけです。
中国を旅している気分が味わえる“ガチ中華”の「好香味坊」
好香味坊は、広東料理や中国東北地方のお料理などを中心にしたメニューを提供しているそうです。オープンカウンターの厨房内は調理スタッフの方が1人で切り盛りしていました。
まず最初にいただいたのは、ピータン・五香花生米・豆腐干絲の3種。
ピータンはご存じのとおり、アヒルの卵を灰や木炭や塩などと一緒に粘土で包み、発酵させてつくる中華料理ではおなじみのメニュー。
五香花生米はピーナッツの味付け煮という冷菜で、ゆでたピーナッツとセロリ、ニンジンを使っています。味付けはまさに“ガチ中華”で、日本の町中華ではなかなか出せない味。
シナモンやクローブ、八角などのスパイスを巧みに使って味付けしている印象です。
中華料理のスパイスとして、五香粉(ウーシャンフェン)というものをよく見かけます。メニューの名前に“五香”とついているので、こちらではどんなスパイスを組み合わせているのか気になります。
上写真手前の麺のようなものは干したお豆腐を細切りにした豆腐干絲。あっさりとしていて少し弾力があり、面白い食感です。
トッピングされているのはパクチーで、お豆腐のシンプルな味わいを引き締める香りのアクセントとなっていました。
味坊集団では、旬の野菜は自社農園で無農薬栽培、餃子や麺などは自社工房で手作り
続いていただいたのは、菜の花のしょうゆ炒め。野菜だけなのにどうしてこんなにもおいしいのでしょうか。
こちらの菜の花、自社農園で無農薬栽培されたものだそうです。味坊集団が経営しているすべてのお店が、「みんなの飲食店」をコンセプトに安心できるものを提供するという考え方が貫かれています。
シュウマイなどの点心類はお店で一つひとつ手包みして出来たてを提供。
ヒスイ色の縁取りが美しい点心は春菊が入っていました!メニューには春菊蒸し餃子(春菊餃)と書かれています。
一口噛んだら、口いっぱいに春菊の豊潤な香りが広がります。味付けがシンプルな分、野菜のおいしさや香りが勝負です。
もう一つの点心はえび蒸し餃子(蝦餃)。ぷりっぷりでジューシーなエビが入っていました。
そして上の写真が海鮮シュウマイ(広東焼麦)。クコの実がトッピングされています。
一口噛めば海鮮の旨味スープがじゅわじゅわと口の中で広がり、お箸が止まりません。
1人でも気軽にいろんなお料理が楽しめる、小皿盛りが嬉しい「好香味坊」
普通、中華料理を食べに行く場合、大勢で行かないといろいろな味が楽しめません。しかし、好香味坊では1皿の量が少なめなので、1人で訪れてもいろいろ注文して楽しめるのが嬉しいポイント。
釜焼きチャーシュー(密汁叉焼)は広東チャーシューとも呼ばれていて、中華街などに行くとよく店先にフックでぶら下げられているいるのを見かけます。
“叉”とは、肉を吊るす道具を意味するそうです。
こちらもスパイス使いが絶妙で、あまりお肉が好きではない私でも夢中になる味付け。
そして、お店イチオシという広東風鴨の釜焼き(広東焼鴨)は、骨があるので慌てて食べてはいけません。
こちらも甘めのタレが絶妙で、コクのある鴨の味わいをよく引き立たせていました。
豚肉ともち米の竹筒蒸し(江米肉)は、ご飯の下にサプライズが!
ふっくらもちもちに炊き上がったちまき、豚肉ともち米の竹筒蒸し(江米肉)。器にしている竹も手作りだそうです。
そして、食べ進めていくとなんと底にはポテトフライが!
これにはびっくり。そして意外に合うのが面白かったです。定番なのか、メディア向けサプライズなのかはわかりません。
皆さんもぜひ、注文して確かめてみてください。
「好香味坊」はドリンクの構成もユニーク!自然派ワインも飲めます
今回、お邪魔した日は夜に予定があったためアルコールはNG。スタンダードにウーロン茶をいただきました。
ドリンクメニューの中に初めて見る「王老吉(ワンラオジー)」というものを発見。こちら中国の健康ソフトドリンクだそうで、仙草、インドソケイ、破布葉 、菊、スイカズラ、ウツボグサ、リコリスというような漢方系の素材を使っているようです。
アメリカでいうルートビールみたいな感じでしょうか。甘いと聞いたのでトライしませんでしが、気になる方はぜひ!
中国によく旅行される方にうかがったところ、現地ではポピュラーな飲み物だそうです。
この他、ハイボールやクラフトジン、紹興酒などに混ざって自然派ワインもラインナップ。中華料理とワインの組み合わせ、なかなか斬新です。
好香味坊のお料理は、一般的な中華料理の味付けと異なり、素材の旨味を活かしたバランスのよいスパイス使いをされています。自然派ワインに合わせても絶対おいしいと思いました。
ちなみに好香味坊では、初めてモバイルオーダーを導入したそうです。忙しい時間帯もこちらを活用すれば注文がスムーズにできそうですね。
味坊集団を率いるオーナーの梁宝璋(りょう ほうしょう)さんの、温かくて素敵な人柄がにじみ出るお店
今回、学芸大学にオープンした好香味坊は、味坊集団が手掛ける8つ目の店舗となります。オーナーの梁宝璋(りょう ほうしょう)さんは、お店をオープンさせる場所により、少しずつコンセプトやお料理などを変えているそうです。
1号店である神田駅東口ガード下にある「味坊」は、本場中国東北地方の家庭料理を提供。
こちらはラム料理メニューがイチオシで、中でも”ラム肉串”が人気No.1メニューだそうです。
そして味坊集団といえば、孤独のグルメシーズン6の第八話に登場、一躍大人気店となった御徒町「羊香味坊(ヤンシャンアジボウ」。吾郎さんが食べていたのは「ラム肉と長葱炒め」「山椒醤油・きのこの醤・発酵唐辛子の醤」「ラム肉焼売」と「白身魚とラム肉のスープ」でしたね。
その他、味坊集団が展開しているお店の一覧です。
- テーブルに埋め込まれた鉄鍋でいただく中国東北地方の郷土料理「味坊鉄鍋荘(あじぼうてつなべそう)」<湯島>
- かつて北京にたくさんあった大衆酒場をイメージした「老酒舗(ロウシュホ)」<御徒町>
- 中国・湖南料理を提供する「香辣里(シャンラーリー)」<三軒茶屋>
- 点心専門店「宝味八萬(ホウミハチマン)」<代々木上原>
- 内蒙古出身の羊の丸焼き専門のシェフによる羊の丸焼きが楽しめる「吉味東京(きちあじとうきょう)」<綾瀬・亀有エリア>
それぞれがとても個性的で、同じ系列店とは思えないバラエティの豊かさ。どれも日本人の舌に合わせた中華料理ではないのに、お客様の多くが日本人であるというのがすごいところです。
オーナーの梁さんは、飲食業の専門家ではなく、日本に来る前はアーティストとして絵を描く仕事をされていたそうです。梁さんご自身が「食べるのも飲むのも好き」、という食への強いこだわりや熱い情熱があり、プロの料理人ではない“お客様目線”でおいしいと思えるものを提供したいとプロデュースしたのが味坊集団のお店。
中国のローカルな食文化の魅力をもっと日本で広めたい。その土地柄にあったスタイルで、食べることを楽しめるお店にしたい。
作れるものは調味料からすべて手作り、食材もできるだけ安心して食べられる自社農園で採れたものを。梁さんの食へのこだわりと自由で柔軟な発想が、味坊集団のお店を魅力的にしているのだと感じました。
味坊集団が手掛けるどのお店も、地元からこよなく愛される場所として成長しています。学芸大学の好香味坊も、必ずや人気店になること間違いなし。
近いうちにまた他のメニューをいただきにおじゃましたいと思います。
↓「好香味坊」がある場所はこちら、学芸大学駅高架下・学大市場内です。