【目黒区】南相馬市のライブペインティングなどで生まれた作品を展示!目黒区民美術館・区民ギャラリーで開催された「松岡智子個展」にお邪魔してきました

松岡智子個展が区民ギャラリーで開催

2022年4月13日(水)から17日(日)まで、目黒区民美術館に併設されている区民ギャラリーで、「意志の具象化」をテーマに創作活動を続けているソーシャルネットワークアーティスト・松岡智子さんの個展が開かれました。

【目黒区】メディアからも注目!ソーシャルネットワークアーティスト「松岡智子個展」が4/13(水)から目黒区美術館区民ギャラリーで開催中です

前回、同じ区民ギャラリーで開催された「Tomoko Matsuoka 2021 Paris」に続いて2回目の個展となります。

【目黒区】目黒区美術館 区民ギャラリーで開催された「Tomoko Matsuoka 2021 Paris 」へ、松岡智子さんの熱量に触れてきました

私は最終日となった4月17日(日)の午前中に足を運び、福島県南相馬市やウクライナチャリティーイベントで行われたライブペインティング作品、メディアで紹介された【ZOOM背景画】を含め、新作を見に行ってきました。

松岡智子さんから『どんどんSNSや記事で紹介してください』とおっしゃっていただいたので、個展へ足を運べなかった方に創作活動や作品についてご紹介できればと思います。

「意志の具象化」をテーマに創作活動を続けている松岡智子さん

区民ギャラリーで開催「松岡智子個展」

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

松岡智子さんがソーシャルネットワークアーティストとしてメディアに大きく取り上げられるきっかけとなったのは【ZOOM背景画】。コロナ禍でオンライン会議、リモート飲み会などが増え、生活感たっぷりの自宅の様子がパソコン画面に表示されるのは気になる、という方から圧倒的な支持を受けました。

松岡さんの転機となった「ZOOM背景画」

パソコンという小さな画面の中で、絵画を名刺代わりとして個人を抽象的に表現できるのではと考えた松岡さん。外出や人を集めるようなイベントが制約され、松岡さんの真骨頂であるライブペインティングができなくなったという状況を逆手に取り、オンラインでできる芸術活動としてスタートさせました。

依頼者と話をすることで、依頼者が表に出していない深いところの思いや自分自身について引き出し、抽象画として表現していく。自己開示という、表現者が絵や文章などを通して行っている行為を依頼者にも課し、美しい芸術として昇華していくのが【ZOOM背景画】です。

【ZOOM背景画】はメディアに取り上げられ、パリのアートフェア「サロン・アート・ショッピング・パリ(Salon Art Shopping Paris)」へ招へいされるきっかけに。普通の会社員の傍ら、アーティスト活動を行っていた松岡さんの人生を大きく変えるきっかけとなりました。

2022年4月12日(火)に放送されたカンテレ・フジテレビ系「セブンルール」で、「コロナ禍で人生が変わった7人のルールSP」として松岡さんの創作活動が取り上げられています。

桜が咲く春の風景が思い出せない、福島県南相馬市の元市長・桜井さんの言葉から生まれた作品

松岡智子ライブペインティングin南相馬

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

松岡さんは2022年3月11日(金)に福島県南相馬市を訪れていました。東日本大震災当時、南相馬市の市長を務めていた桜井勝延(さくらいかつのぶ)さんと縁がつながり、ライブペインティングを行う機会を得たそうです。

桜井さんから震災当時の印象として「当時の色を、全然覚えていない」「周りが全部モノクロだった」という話を聞いた松岡さん。桜井さんの「東京で見た桜の色は覚えているのに、福島で咲いていたはずの2011年の桜の色はまったく思い出せない」という言葉に強い印象を受けたとのこと。

また、桜井さんは毎朝早起きして見ていた朝日が、オレンジではなく気味の悪い紫色に見えたというお話も聞かせてくれたそうです。

タイトル:混沌(アクリル、キャンバス)

タイトル:混沌(アクリル、キャンバス)

松岡さんは南相馬の美しいビーチで「混沌」という3枚の作品を描きだしました。震災から11年経って、これからの10年、100年がどうなっていくのかを描きたいという思いでキャンバスに向き合ったそうです。

復興のためにこの先のために力強く描きました、とは言えないという松岡さん。震災から11年間のたくさんの想いがぐじゃぐじゃになり、それでも表現したいという息遣いをキャンバスにぶつけたそうです。

混沌・1枚目のキャンバス

混沌・1枚目のキャンバス

特に1枚目のキャンバスには、本当は見えるはずだった桜の色が見えなくなってしまったという桜井さんの言葉がテーマに。そのなんともいえない気持ちをピンク、グレー、そして黄色などで描いたといいます。

私自身も実家が福島にあり、南相馬市をはじめ、双葉町や大熊町、富岡町などに震災後、2度足を運んでいます。そして何事もなかったように美しく輝く空や海、街を見つめながら、見えない“敵(放射能)”と戦い続けている現地の現状を体感しました。

メディアやニュースで、東日本大震災のことを取り上げられるたびに、福島は復興から取り残されてしまっているような寂しさと、複雑な思いを抱きます。

松岡さんご自身も今回南相馬市を訪れ、福島が抱えている課題や状況を初めて知ったとおっしゃっていました。

つい先日、3月16日に起きた福島県沖地震では、都内でも停電するなどの被害を受けた方も多かったと思います。この地震の影響は福島ではさらに深刻で、相馬市や南相馬市、私の実家のある国見町や桑折町周辺はむしろ東日本大震災の時よりも大きな被害を受けています。

松岡さんを通じて、福島の今について多くの方に関心をもってもらえたら嬉しいと感じました。

ウクライナチャリティーイベント他、新作も続々展示!

ウクライナチャリティイベントの作品2022年4月7日(木)、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー「CIC Tokyo」で開催されたウクライナチャリティーイベント。日本にいる人々や企業が当面の間、どのようにウクライナ支援をできるかについて模索するとともに、活気あふれる本来のウクライナの姿知ってもらうことが目的で行われました。

パネルセッションやインスタレーション・アート、ファンドレイジングの主に3つのテーマでイベントを実施。松岡さんは「ライブアート」として当日、キャンバスに向かいました。

ウクライナと聞くとどうしても戦争にフォーカスされがちです。でも、本来はテクノロジーやクリエイティブが素晴らしい国であり、そういう姿を知ってもらいたいという思いを語る主催者・モニカさんの話が印象的だったと松岡さん。

「夜明けの花束(仮)」という作品は、戦争のその先の未来にどんな美しさがあるかを描きたい、ウクライナ本来が持っている美しさを“花束”として表現したものだそうです。

松岡智子個展の作品

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

この1年間で松岡さんが「意志の具象化」として表現してきたアート作品が、この他にもたくさん展示されていました。

松岡智子個展・作品2

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

普通の会社員から表現者へ、SNSを巧みに活用しながら活躍の場を広げている松岡智子さん。

松岡智子個展・作品3

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

皆さんもチャンスがありましたらぜひ、ライブペインティングイベントやSNSでの配信などで松岡さんの「意志の具象化」に触れてみてくださいね。

松岡智子個展・ライブペインティングの跡

Photo:会田恵里/画像提供:wille(松岡智子)

■取材協力

株式会社wille(松岡智子)

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