【目黒区】恵比寿ガーデンプレイスにある「東京都写真美術館」へ。1階にあるカフェ「フロムトップ」でアートなランチも楽しんできました

東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス)

「東京都写真美術館」は1995年(平成7年)1月にオープンした、日本で初めての写真・映像に関する総合的な美術館です。渋谷区恵比寿から目黒区三田にまたがる大型商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」内にあります。

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3つの展示室とホールでは多彩な企画展が行われ、国内外の優れた作品・貴重なコレクションを展示することで人気。今回は2023年3月18日(土)~5月14日(日)の会期で行われた「土門拳の古寺巡礼」を目当てに訪問してきました。

「古寺巡礼」刊行60年の節目として「東京都写真美術館」で開催された展示会

写真・映像専門の「東京都写真美術館」

土門拳さんは山形県酒田市出身。昭和を代表する写真家であり、徹底したリアリズムにこだわり撮影した報道写真、寺院仏像・文楽など日本の伝統文化を独自の視点で切り取った作品を発表されています。

2022年7月に山形を訪れた際、酒田市飯森山公園内にある「土門拳記念館」を訪問。自宅には「古寺巡礼」や写真集などがありましたが、実際に記念館で見た作品に強く心を揺さぶられました。

酒田市飯森山公園内にある「土門拳記念館」

「土門拳記念館」

その後、2023年4月に奈良で大和リゾート株式会社のオリジナルツアー「関裕二先生と行く大和路仏像巡り編」に参加。土門拳さんが撮影した数々の仏像を実際に見てさらに感動もひとしおでした。

今回「東京都写真美術館」で開催された「土門拳の古寺巡礼」展はその復習というわけです。

4月に奈良で見てきたばかりの神社仏閣、仏像の写真がずらり

土門拳の古寺巡礼展

室生寺弥勒堂 釈迦如来坐像左半面相

土門拳さんは、1939年に室生寺を訪れて以来、戦中も全国を巡り仏像を撮影してきたといいます。1960年、脳出血で倒れて35ミリカメラの操作が困難となり、大型カメラで「古寺巡礼」(全5集)の撮影に取り組みました。

室生寺は奈良県北東部にある山寺で「女人高野」の名で知られている古刹。

室生寺金堂

室生寺・金堂

土門さんは室生寺を訪れた際に山峡に立ち並ぶ優美な堂塔や、平安初期の木彫仏にすっかり魅せられ1954年(昭和29年)に写真集『室生寺』を出版。その後も『日本の寺—室生寺』『女人高野室生寺』を出版するなど、室生寺との縁の深さを感じさせます。

そういえば、今回の作品展でキービジュアルとして使われているのも室生寺でした。

室生寺金堂 十二神将立像(左から巳神、未神、申神、辰神)

室生寺金堂 十二神将立像

私は4月の奈良ツアーに参加した翌日、個人的に室生寺を訪問。ちょうどシャクナゲの花が咲き始めた頃で、静謐なお寺の境内が美しい花々で彩られ、見ごたえがありました。

土門拳を魅了した室生寺

室生寺・五重塔

展示会では室生寺で拝観した薬師如来立像やチャーミングな表情の十二神将立像、釈迦如来坐像を撮影した土門さんの写真を拝見。お寺で実物を見た時よりも、さらに活き活きとした美しい写真にすっかり魅せられてしまいました。

この他、奈良で拝観した唐招提寺金堂「千手観音立像」、特別拝観で直接見ることができた浄瑠璃寺本堂「吉祥天立像」、東大寺の戒壇堂にある「四天王像」など、土門さんならではの切り口で撮影された仏像写真をたっぷり堪能。至福のひと時でした。

今回の展示会を見逃してしまったという方、ぜひ山形の「土門拳記念館」に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

東京都写真美術館の入場チケット

せっかくですので土門拳さんの展示会以外に当日開催されていた写真展もすべて見てきました。中でも深い印象を残したのが、2階で開催されていた深瀬昌久さんの写真展「深瀬昌久 1961-1991 レトロスペクティブ」。

深瀬さんご自身の私生活を深く見つめる視点で切り取られた作品は、独自の世界観で迫ってきます。写真というものが持つ力をあらためて意識した1日でした。

1階にあるカフェ「フロムトップ」でアーティスティックなランチ

東京都写真美術館1階にあるカフェ「フロムトップ」

「東京都写真美術館」1階にあるカフェ「フロムトップ」

アート作品をたっぷりと堪能したあとは、1階にあるカフェ「フロムトップ」へ。こちらは2021年8月にオープンしたお店です。

天井までの大きな開口部からは自然光が降り注ぎ、晴れた日はテラス席でくつろぐこともできます。

旬の野菜やフルーツをふんだんに使ったメニューやこだわりのコーヒー、お茶、自家製ドリンクが人気。カフェだけの利用ももちろんOKですよ。

フロムトップのメニュー

私が訪れた時は、ちょうど深瀬さんの作品展が行われていた時期だったのでメニューには「深瀬昌久 1961-1991 ブレンドコーヒー」など、季節限定のメニューが提供されていました。

作品世界にどっぷりと浸れる素敵な試みですね。

ちょうどお昼を少し回ったところでお腹が空いていたのでランチをいただきます。

やさいカレー

やさいカレー

私は「やさいカレー」で同行者は「バターチキンカレー」です。カレーソースの中に、ぽっかりと雑穀米の島が浮かび上がるような盛り付け。

カレーソースはやさい、スパイス、ハーブ、ナッツ、水、塩、少しのオリーブオイルでつくられているそうで、ともかく野菜の甘味やうま味、味わいがやさしい一皿でした。

同行者のバターチキンカレーもこのカレーソースをベースにしているそうで、バターのコクや甘味が感じられる一皿。

ランチサラダ

ランチサラダ

ランチタイムにはサラダとドリンク(コーヒーか日本茶)がついてきます。

冷たい日本茶

スイーツの他、ビールやワインなどもあるので、鑑賞後にゆったりとこちらでくつろぐのもおすすめです。

「東京都写真美術館」には写真と映像に関する専門図書室も併設。美術館で所蔵している作品資料の検索もできます。

目黒区内にある貴重な美術館の一つ。皆さんもぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

↓「東京都写真美術館」の場所はこちらになります。

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