【目黒区】約800人が心を一つに。悪天候から始まった上目黒郷土まつり「一心行列」ですが青空の下で無事ゴール!
上目黒氷川神社が目黒の地に御鎮座してから450年。その節目となる2023年10月15日(日)に上目黒郷土祭りとして「一心行列」が催行されました。
【目黒区】上目黒氷川神社御鎮座450年を記念して行われる上目黒郷土まつり「一心行列」、10月15日(日)は“ひとつ心に力を合わせて”楽しみましょう
約800人が中目黒駅に集結。山手通りを池尻大橋方面へパレードし、上目黒氷川神社に「神輿さし」、そして最終的には目黒天空庭園・オーパス夢広場でゴールをするという壮大なイベント。
当日は朝から天気が荒れ模様で、強風・大雨が降りしきる中をスタートしましたが、ゴールする15時頃には青空が広がる晴天に。
まさに上目黒氷川神社・北野神社、氏子、町会、自治会、街の人々が「ひとつ心に力を合わせて」成功させた感動の1日を順を追ってレポートしたいと思います。
パレードに参加する人、取材陣、駅を利用する人でごった返す中目黒駅
「一心行列」がスタートする中目黒駅前。10月15日(日)当日は生憎の冷たい雨が降りしきる天気で風も強く、震え上がるような寒さでした。
パレードのスタートは10時。総勢約800名がここからスタートするため、駅周辺は大勢の人でごった返すという状況に。警備の方も加わり、少し物々しい雰囲気でした。
「一心行列」に参加する人々を順番を追って簡単にご紹介しましょう。
■アナウンスカー・給水車・協賛幕が先導
パレードは山手通り左側一車線を通行止めにして行われます。このため、行列が通行することをアナウンスする車、給水車が先導。
「一心行列」にご協賛くださった団体や企業、自治会、個人の方などのお名前を記載した協賛幕が続きます。傘をさせないので大変です。
■駒澤大学吹奏楽部ダッキーズマーチングバンド・目黒石川県人会による金沢甲冑武者など
大雨が降りしきる中、駒澤大学吹奏楽部ダッキーズマーチングバンドが演奏しながら続きます。
「金沢百万石まつり」で使われる甲冑を身に付けた目黒石川県人会による“金沢甲冑武者”。
そして目黒区長や来賓者の方々を乗せた車が続きます。
当初はオープンカーでのパレードを予定していましたが、雨のため普通の乗用車での参加となりました。
■猿田彦や神職、上目黒氷川神社宮司・田中芳明さん
パレードの中ほどは神職の方々や上目黒氷川神社宮司・田中芳明さんが馬に乗って続きます。
猿田彦は“みちひらきの大神”といわれ、日本神話における天孫降臨の際に、天照大神(あまてらすおおみかみ)の命を受けた瓊杵尊(ににぎのみこと)を高千穂へと導いたとされる神様。
神職の方々を先導するように歩きます。
宮司の田中さんは馬に乗るのは初めてとのこと。特に事前練習もなく当日ぶっつけ本番ですとおっしゃっていました。
まさかの悪天候で少し不安そうな表情です。
■目黒囃子上目黒保存会
各町会の御神輿や氏子たちを導くのは目黒囃子上目黒保存会。賑やかなお囃子でパレードを盛り上げます。
■駒場町会神輿
御神輿のトップバッターを飾るのは駒場町会です。駒場1丁目~4丁目までが該当区域。
■上八町会神輿
続いて大橋1丁目・2丁目の一部、青葉台3丁目の一部が該当する上八町会の御神輿。
■東山三丁目自治会神輿
続いて東山三丁目自治会の御神輿が通ります。
■新上六町会神輿
青葉台1丁目・東山1丁目の一部で構成される新上六町会の御神輿。
■上三町会神輿
上目黒1丁目と3丁目の一部が含まれる上三町会の御神輿がラストを飾ります。
皆さん激しい雨に打たれながらも素敵な笑顔と元気な掛け声で、勇壮に御神輿を担いでいました。
「一心行列」はついに上目黒氷川神社前に到達、宮司さんが玉串拝礼をします
先導を務めた駒澤大学吹奏楽部ダッキーズマーチングバンドや金沢甲冑武者、目黒区長・来賓者の方々は一足お先に目黒天空庭園・オーパス夢広場へ。
山手通りから玉川通り(国道246号線)へ曲がる交差点のところにある上目黒氷川神社に到着した神職の方々が集合し、神社に向かって玉串拝礼をしました。
普段から交通量の多い場所なので、警察署などが警備・交通整理にあたり、車を誘導。
神職や宮司さんを乗せた馬が、フィナーレを迎える目黒天空庭園・オーパス夢広場まで玉川通り(国道246号線)を進みます。
各町会の御神輿が上目黒氷川神社へ向かって次々と「神輿さし」
「一心行列」のハイライト、各町会による「神輿さし」です。
「神輿さし」とは、神輿を上へ高く上げること。「さっせ~さっせ~」という勇壮な掛け声とともに、神輿(神様)を上目黒氷川神社に向かって「差し上げ」ます。
雨も上がり、風も止み、空が少しずつ明るくなっていきました。御神輿の担ぎ手からあふれる力強いエネルギーが交差点に漲るのを感じた瞬間です。
目黒天空庭園・オーパス夢広場にすべての御神輿が到着、青空の下で迎えたグランドフィナーレ
パレードはついに目黒天空庭園・オーパス夢広場に到着。朝から激しく降っていた雨も風もおさまり、皆さん、やり切った充足感と安堵の表情が浮かびます。
来賓の方々や目黒区長のご挨拶が進むと空はみるみる青空に!まさに「ひとつ心に力を合わせて」パレードを成功させた「一心行列」を祝福しているかのようです。
「ゴール地点で見学していたお子様たちが、50年後は自分たちで行列をやろう!!駒澤大学の吹奏楽部の方々が、50年後は今日一緒に演奏した仲間たちと見にきます。と言ってくれた事がとても嬉しかったです」と上目黒氷川神社宮司・田中さん。
大勢の方々の協力なくしては実現できなかったイベント。コロナ禍で閉塞感が続いてきた街に活気と素晴らしい笑顔が戻ってきた一日でした。
■取材協力
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