【目黒区】煮干しラーメンの銘店「支那そば 勝丸 目黒本店」が6月30日(金)でその歴史に幕。今後は地元横浜で新店舗を計画中
JR目黒駅から権之助坂を下り、目黒新橋を渡ってすぐ右手にある老舗のラーメン店「支那そば 勝丸 目黒本店」。店舗の老朽化もあり、2023年6月30日(金)で閉店が決まりました。
今後はお弟子さんの育成に当たりながら、地元横浜に新たな店舗オープンを計画中とのことです。
屋台からスタートし、ラーメン職人歴50年を迎える「支那そば 勝丸」の店主・後藤勝彦さん
たっぷりと煮干しを使った濃厚だしと豚骨・鶏ガラ・野菜などを使ってとったスープ、特製醤油、独特のちぢれ麺、たっぷりのネギ。青森県北津軽出身の後藤勝彦さんが作るラーメンは“昔ながらのしょうゆラーメン”として多くのファンを魅了してきました。
後藤さんが作るラーメンの原点は青森県にあった「秋常食堂(現在は閉店)」の煮干しだしラーメン。ここで半年アルバイトをしたときに食べた味が心に残り、いつか自分で煮干しだしのラーメンを出すお店をやりたいと思ったそうです。
東京でタクシー運転手をする傍らラーメンを食べ歩き、自分なりの味の方向性を探っていった後藤さん。1972年(昭和47年)、ついに軽トラックを改造した移動式屋台でラーメン店を開業します。
その味が評判を呼び大繁盛店へ。そして1984年(昭和59年)、港区白金に念願の店舗をオープンさせました。現在の目黒に移転したのは1992年(平成4年)頃だそうです。
「新横浜ラーメン博物館」の「あの銘店をもう一度“94年組”」のトップバッターとして出店した「支那そば 勝丸」
「支那そば勝丸」といえば思い出すのが、世界初のラーメンアミューズメントパークとして1994年3月にオープンした「新横浜ラーメン博物館」。
1994年の開業時に出店したお店が、札幌「すみれ」、喜多方「大安食堂」、阿佐ヶ谷「げんこつ屋」、環七「野方ホープ」、目黒「支那そば 勝丸」、横浜「六角家」、博多「一風堂」、熊本「こむらさき(現在も出店中)」の8店舗でした。
当時横浜に住んでいた私もオープンしたての頃行列に並び、ラーメンを食べに行きましたが、この時食べたのがなんと「支那そば 勝丸」でした。
「新横浜ラーメン博物館」は2024年で30周年を迎えるということで、過去に出店した約40店舗の銘店を2年かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」をスタート。
そのトップバッターを飾ったのが「支那そば 勝丸」です。店主である後藤さんは1942年(昭和17年)生まれ。
80歳を迎え、引退に向けた最後の舞台として約20年ぶりに「新横浜ラーメン博物館」に復活し、大きな話題を呼びました。
1994年当時の味を再現する「マイワシ」をふんだんに使った「極上煮干しラーメン」を提供(現在はカタクチイワシでだしをとっているそうです)。懐かしさに胸をアツくしたファンも多かったのではないでしょうか。
「支那そば 勝丸 目黒本店」閉店までにぜひ、思い出の1杯を!
「支那そば 勝丸 目黒本店」が現在の場所で営業するのはあとわずか。正統派の「正油らーめん」の他、太麺を使用したつけ麺「ヤングつけ麺 男盛」が45年ぶりに復活だそうです。
鹿児島産黒豚生肉を使用したチャーシュー丼など、食べておきたいメニューばかり。皆さんもぜひ、思い出の味をかみしめに訪れてみてはいかがでしょうか。
★「支那そば 勝丸 目黒本店」跡地に広島お好み焼き「福ちゃん」オープン★
【目黒区】東京・目黒で広島のソウルフード“お好み焼き”が楽しめる「福ちゃん」、絶品でした。場所は「支那そば 勝丸 目黒本店」の跡地です
↓「支那そば 勝丸 目黒本店」の場所はこちらになります。