【目黒区】「目黒観光講座」で春を先取り。ジールのチャータークルーズで目黒川から東京湾までたっぷりと水上観光

「ホテル雅叙園東京」の前を航行
一般社団法人めぐろ観光まちづくり協会では、会員向けに年に2回「目黒観光講座」を開催しています。
今回は2026年3月14日(土)に行われた観光船によるガイド付きクルーズ(ホテル雅叙園東京付近、品川宿、お台場、レインボーブリッジ、天王洲までの90分コース)に参加した時のことをご紹介しましょう。
クルーズを催行してくれたのは株式会社ジール。目黒川のお花見クルーズでもおなじみですね。 
運航したのがまだ桜が咲く前でしたが、川面から街を眺めるのはとても新鮮!さらにクルーズ後半ではお台場も周遊してくれたので、見ごたえ十分でした。
巧みなガイドさんのトークが、万年ボランティアガイド見習いとしては大変勉強になりました!
五反田リバーステーション(船着場)に集合・出発!

クルーズはJR五反田駅から徒歩約3分のところにある五反田リバーステーション(船着場)から出発します。目黒川は水深が浅いということもあり、航行できるのは小型船舶だけなのだそう。
桜の名所として有名な目黒川、五反田リバーステーション周辺にもたくさんの桜の木が植えられています。

品川区では、五反田リバーステーションを観光船の発着場としてだけではなく、災害時には防災桟橋として活用することを目的に、「五反田水辺が結ぶプロジェクト」として目黒川沿いの五反田船着場と大崎橋広場を2019年(令和元年)に整備しました。
まずは「ホテル雅叙園東京」周辺まで向かいます
「目黒観光講座」のクルーズ、ということで最初に目黒区側まで航行し、船が運航できる水深ギリギリである「ホテル雅叙園東京」の太鼓橋辺りでUターンするとのこと。
途中、目黒川荏原調節池の前を通りました。

荏原調節池
目黒川はかつてよく洪水を起こしていました。1981年(昭和56年)に2,000棟を超える家屋の浸水被害をきっかけに川の大規模改修を実施。
約5年かけて中目黒1丁目から大橋1丁目の間約2kmに渡り護岸が整備されています(参照元:目黒区ホームぺージ MEGURO+より)。その後、1985年(昭和60年)~1990年(平成2年)にかけて、増水した川の水を一時的に貯める施設「船入場調整池」を作りました。

船入場調節池の内部(めぐろ水防フェスタ2023より)
都内で最初に造られた「地下箱式調節池」で、東京都が管理をしています。そして2002年(平成14年)に荏原調節池(品川区)が完成。
貯水量は20万㎥、この調節池は地下4層構造で、上層が満杯になると下層へ流入する仕組みとなっており、上層から順次貯水することで排水電力の軽減や清掃等の維持管理の効率化を図っているそうです。

クルーズ船は水質浄化施設「目黒川水質浄化対策施設建屋」前を通過。こちらの施設は前回の「目黒観光講座」で中を見学させてもらいました。
クルーズ船のために、建物の外側には黄色で目立つように注意喚起の看板がつけられているというお話がありました。確かに船の上からとても良く見えて、目立つなと思いました。

クルーズ船は「ホテル雅叙園東京」前でUターン。川沿いにはすでにピンクのぼんぼりがずらりと飾られ、桜まつりの準備も万全です。
目黒川に架かる有名な橋をダイジェストでご紹介
目黒川にはたくさんの橋が架けられていますが、その中でも興味深い橋をかいつまんでご紹介していきましょう。
御成橋

船は再び品川区側へ。赤く塗られた「御成橋」の下をくぐります。
阿部寛さん主演のドラマ「結婚できない男(2006年)」のロケ地として使われました。
名前からも想像できるように、江戸時代に将軍が鷹狩に行く際にこの橋を渡ったとされており、「将軍の御成り」から名前が付けられたのだとか。
こちらの橋からは芝浦水再生センターから下水処理された再生水を時折り放水しているそうです。
小関橋

船はゲートシティ大崎近くを通ります。御成橋から2つ目の小関橋には橋の途中に寒緋桜が植えられているそうです。
すでに満開を過ぎ、花はほとんど残っていませんでしたが、船の上からもちらりと桜の木が見えました。
森永橋

続いてご紹介するのが品川区大崎1丁目と北品川5丁目の間に架かる森永橋。1915年(大正4年)に森永製菓第2工場(大崎工場)があり、従業員が出勤で利用するために架けられたものです。
現在は工場が移転してしまいましたが、その名前はそのまま残されたそうです。近くには桜の名所として知られる「ゲートシティ大崎」があります。
こちらの橋、川面にかなり近いそうで大潮の満潮時には頭を下げないと通過できないとのことでした。
JR東海道線・目黒川橋梁(きょうりょう)
船はJR東海道線の目黒川橋梁下を通過します。この周辺ではたくさんの鉄道(JR品鶴線・JR新幹線・京浜急行本線など)が目黒川を渡っています。
船の上から橋を見上げると線路の枕木が見え、ちょうど電車が通過するタイミングにくぐると、かなり大きな音がしてびっくりするそうです。この日は電車が通らないタイミングでくぐることができました。
いよいよ東京湾へ!東京スカイツリーと東京タワーが同時に見える場所も
クルーズも終盤戦。ついに目黒川から東京湾へ入っていきます。

東京国際クルーズターミナルには客船も寄港していました。

ずらりとならんだガントリークレーン車がまるでキリンのように見えます。こちらは船からコンテナを積み下ろしする際の大型荷役機械。
その形状から「海のキリン」という愛称が付けられているそうです。

東京湾では羽田空港が近く、上空制限があることから、ブームを2段階に折ることができる「中折れブーム式」の構造を持つものが使われているそうです。
勉強になります。
船はレインボーブリッジ方面へ。画像ではわかりにくいですがちょうど向かって右手に東京スカイツリー、左手は東京タワーが見えます。

クルーズ船からはとてもよく見えたので東京都の電波塔、新旧同時に見てみたいという方はぜひ!
お台場で水陸両用バス「KABA」や人気の水上バス「エメラルダス」に遭遇
クルーズ船はお台場へと進みます。海上保安庁の大型測量船「拓洋(たくよう、HL02)と「昭洋(HL01)が仲良く並んで寄港していました。

お台場海浜公園では2026年3月28日(土)から世界最大級といわれる「東京アクアシンフォニー」がスタート。ライトアップと音楽にあわせて水が高く吹きあがる演出で新しい東京の賑わいを創出するという都知事肝入りのプロジェクトとなっています。
噴水は高さ150m、横幅250mで、都の花であるソメイヨシノをモチーフにした演出。29日以降は毎日、11時~21時までの間で計10回、1回あたり10分間ほどの噴水ショーを開催中です。

噴水は旧堤防とフジテレビのビル、「ヒルトン東京お台場」の間のお台場海浜公園水域内。実はお台場は”屋形船銀座”ともいわれるほど、夜(特に週末)になるとたくさんの屋形船が訪れる場所となっています。
「東京アクアシンフォニー」はそんな屋形船のお客様へも魅力的なコンテンツとして注目を集めている、というわけです。
水陸両用バス「KABA」が東京湾へダイブ!

ガイドさんから解説を聞いていると、ちょうど富士急グループが運営する水陸両用バス「KABA」がやってきました。「KABA」は陸上と水上からお台場観光が楽しめる人気のアクティビティ。
「ヒルトン東京お台場」前あたりにスプラッシュポイントがあり、ここから海へとダイブするのです。
ちょうどその瞬間に遭遇。「KABA」はこの後、「第六台場」の脇を通り、レインボーブリッジを潜り抜けて戻る予定です。
東京都観光汽船で人気の「エメラルダス」とも遭遇

レインボーブリッジを潜り抜ける際、ちょうど東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)の人気船「エメラルダス」とすれ違いました。マンガ家・松本零士さんがデザインした船で、なかなか予約が取れない人気の船なのだそう。
船内では松本零士さんの代表作である「銀河鉄道999」「クイーンエメラルダス」のキャラクター、星野鉄郎、メーテル、エメラルダス達による観光アナウンスが流れるそうです。
東京都観光汽船はお台場海浜公園から水上バスやクルーズ船を運航しているので、松本零士先生のファンの方はぜひ!
歩いて渡れるレインボーブリッジ

レインボーブリッジは東京臨海部(港区芝浦)と都心(港区台場)をつなぐ橋として、1993年8月に開通。上下2層構造のつり橋で上は有料の首都高速11号線、下にはゆりかもめを挟むように一般道(臨海道路)があります。
一般道の両脇に遊歩道「レインボープロムナード」があり、こちらを使って歩いて渡れるというわけです。以前、私が歩いたのは芝浦側からで、遊歩道の距離は約1.7km、正味20~30分ぐらいでお台場海浜公園へ到着できます。

海面から126mの高さという視点から、お台場の景色をゆっくり楽しめるのでおススメですよ。
運河を通り、終着地点である天王洲アイルへ

いよいよクルーズも終わりに近づいています。京浜運河から天王洲運河へ進み、天王洲ピア桟橋で下船予定。
途中、天王洲アイルの北西にある大型複合施設「シーフォートスクエア」の側を通りました。このシーフォートスクエアの敷地は「第四台場」の跡地だったそうで、木道風の遊歩道の下には石垣が残されているそうです。
上の方は新しく付け足されたものだそうですが、下の方には古い時代のもの(石垣)が残っているのだとか…。「第四台場」は未完成でしたので、現在残されている砲台跡はお台場海浜公園と陸続きの「第三台場」、海中に浮かんでいる「第六台場(立ち入り禁止)」のみ。
幕末の歴史の痕跡はこんなところにも残されていたんですね。

山口歴さんの作品「OUT OF BOUNDS」
「アートの島=天王洲アイル」として、「TENNOZ ART FESTIVAL 2019」からの継続作品を含めた計19箇所、23組のアーティストによる壁画や立体アートを展示。ビルの壁面を使った作品は船からよく見えてアート鑑賞にもピッタリだなと思いました。

天王洲運河に浮かぶホテル「PETALS TOKYO」
船の左手に見えてきたのは天王洲運河にある水上ホテル「PETALES TOKYO(ペタルス トーキョー)」。4隻ある客室は内観や外観もそれぞれ異なる1棟貸しのホテルとなっています。

東品川1丁目にある「天王洲ヤマツピアさん橋」に到着しました。こちらで下船後、希望者だけジール直営のレストラン「キャプテンズワーフ」でランチをいただきます。
天王洲運河が見渡せる地中海料理レストラン「キャプテンズワーフ」

「キャプテンズワーフ」は東京モノレール・天王洲アイル駅からも徒歩約5分の場所、目の前が天王洲ヤマツピアさん橋です。お店の中は天井が高く、大きな窓から天王洲運河が見渡せてとても開放的な雰囲気。

今回は目黒観光講座向けの特別なランチコースをご提供いただきました。

メインのパスタは本ズワイガニ、サーモン、ホタテ、いくらを使った贅沢な一皿。めぐろ観光まちづくり協会の会員の方々、めぐろボランティアガイドでご一緒させていただいている方々と楽しいひと時を過ごすことができました。
町の魅力を再発見できる目黒観光講座。ぜひ皆さんも会員になり、ご一緒しませんか?
■取材協力







