【目黒区】2023年のお正月、山手七福神巡りのポイントをご紹介!七福神の御開帳に合わせて1月7日(土)までに巡ろう

目黒不動尊・大黒天

目黒不動尊・大黒天

2022年、いよいよ残すところあとわずか。2023年も号外NET・目黒区を引き続きどうぞよろしくお願いします。

さて、お正月といえば初詣ですが、福を呼び込む七福神巡りも人気ですね。七福神は一般的に恵比寿・大黒天・毘沙門天・弁財天・布袋・福禄寿・寿老人の七神を指し、吉祥のシンボルとして信仰されています。

2022年は私も山手七福神巡りをしましたが、大雪のため、7日までに回れませんでした。

【目黒区】2022年山手七福神巡りで御朱印と七福神だるまを頂いてきました。果たして今年の運勢は?

2023年はぜひ、7日までに巡り、普段は見ることのできない秘仏などをじっくり拝観したいと思います。皆さんもぜひ、ご家族や友人と山手七福神巡りを楽しんでくださいね。

お正月に七福神巡りが人気となったのは江戸時代のころ

七福神めぐりの起こり

画像はイメージです

江戸時代に人気を博したといわれる七福神は、インド・中国・日本の神仏を集めたメンバー構成。現世利益を念じる江戸の町人たちが、「七」という整数に合わせてまとめたのではといわれています。

目黒区役所ホームページには、以下のような解説がありました。

七福神巡りを始めたのは、江戸時代後半、文化文政の頃で、当時の風流人たちが、天下泰平の春の行楽と郊外散策をかねて行ったのが始まりとか。その後、七福神にまつわる福の神をまつった社寺を組み合わせて、各地に七福神巡りコースができ、江戸庶民の楽しみのひとつとなった。中でも有名なのは、狂歌師太田蜀山人が「恐れ入谷の鬼子母神」と詠んだ真源寺をはじめとする隅田川七福神。他に谷中七福神、亀戸七福神などがある。

目黒区・港区の6カ所(福禄寿・寿老人は1か所にまとまっている)の寺院を巡る“元祖山手七福神”がいつ頃できたのは定かではないということでしたが、1838年(天保9年)発刊の「東都歳事記」には、既に七福神についての記録があるそうです。

山手七福神は、江戸城の裏鬼門守護のため行われた、江戸で初めての七福神ともいわれています。由緒あるコースなんですね。

「元祖 山手七福神」巡り、欲しい運で回る順番が違います!

山手七福神巡りの順番

山手七福神巡りのコースは以下の通り。

<元祖 山手七福神コース>

目黒駅=(1.2㎞・約16分)=目黒不動尊(瀧泉寺)・恵比寿=(463m・約6分)=蟠竜寺・弁財天=(657m・約9分)=大圓寺・大黒天=(853m・約11分)=妙圓寺・寿老人&福禄寿=(509m・約6分)=瑞聖寺・布袋尊=(654m・約8分)=覚林寺・毘沙門天=(549m・約7分)=白金高輪駅

※距離と所要時間はNAVITIME(ナビタイム)で検索、実際とは異なる場合があります。

目黒駅から上の順番で回ると「商売繁盛祈願」、白金高輪駅を起点に上とは逆の順番に回ると「無病息災・長寿祈願」となるそうです。 

山手七福神コースの地図はこちらを参考に≫

山手七福神巡りは目黒区と港区にまたがる約4.9㎞のコースで、およそ1時間10分程度で走破できる距離です。ただ、目黒周辺はアップダウンが多いので少し余裕をもっておでかけください。

日本由来の神“恵比須神”を祀る目黒不動尊(瀧泉寺)

目黒不動尊・えびす様

釣竿と鯛を持った姿で描かれることの多い恵比寿神。七福神の中で唯一の日本由来の神といわれています。

「海」「豊漁」とかかわりが深いということで、海運守護・商売繁盛のご利益がある神様として古くから信仰を集めています。

特に関西では「十日戎(とおかえびす)」といわれる、1月10日に恵比須様をお参りし、商売繁盛を祈願する風習が有名です。1月9日~11日までの3日間は「商売繁盛、笹もってこい」のかけ声が飛び交い、鯛や小判などの縁起物を飾り付けた福笹や熊手を買い求める参拝客でにぎわいます。

目黒不動尊(瀧泉寺)には、恵比寿神の他に大黒天と弁財天も祀られています。

目黒不動尊(瀧泉寺)は恵比寿神を祀る

目黒不動尊(瀧泉寺)の場所はこちらになります

 

ヒンドゥー教の女神“弁財天(サラスヴァティー)”を祀る蟠竜寺(ばんりゅうじ)

蟠龍寺・岩屋弁天

蟠龍寺・石造弁財天

琵琶を抱えた姿で表されることが多い弁財天。インド・ヒンドゥー教の神”サスラヴァティ=河を神格化した神”といわれ、水にかかわる神様です。

川は豊穣をもたらすことから、豊穣の神として祀られるようになりました。この他さまざまな信仰が入り交じり、音楽や芸能事上達の神や財運上昇の神として慕われています。

蟠龍寺・弁天堂

蟠龍寺・弁天堂

蟠龍寺(ばんりゅうじ)には、弁天堂内に木造弁財天(八臂の天女像)と岩窟内に石造弁財天があり、七福神巡りの時期だけ、弁天堂を開帳します。

蟠竜寺の場所はこちらになります

 

ヒンドゥー教のシヴァ神をルーツとする“大黒天”を祀る大圓寺(だいえんじ)

大圓寺・大黒天

頭巾を被り、足元には米俵、大きな袋を背負い、打出小槌をもった姿の大黒天。破壊と再生をつかさどるシヴァ神が破壊神になったときの異名、マハーカーラがルーツといわれています。

日本に伝わった際に出雲の神・大国主命(オオクニヌシノミコト)と習合。大国と大黒が同じ響きだったので一体化されたといわれています。

大圓寺は江戸城の裏鬼門(南西)方向にあるため、護国豊穣の神である大黒天を安置し、江戸の安泰を依願。本堂正面にある開運招福大黒天のモデルは、徳川家康といわれています。

大圓寺の大黒天は特定日に開帳

お正月や甲子(きのえね)の日など特定の日だけ開帳し、大黒天を拝むことができます。

また、大圓寺には比叡山から伝教大師作と伝わる大黒天を勧請してお祀りした大黒天もあります。こちらは、大黒天の左右に弁財天と毘沙門天の顔を持つ三面大黒天です。

【目黒区】大圓寺で行われる大黒天のご縁日“甲子(きのえね)祭”へ、お財布も新調しました

大圓寺では大黒天の縁日とされる甲子の日に合わせて甲子祭に大護摩供厳修を実施しています。2023年の甲子の日は以下の通り。

  1. 1月6日(金)
  2. 3月7日(火)
  3. 5月6日(土)
  4. 7月5日(水)
  5. 9月3日(日)
  6. 11月2日(木)

なかでも1月6日(金)は、「甲子の日+天赦日+一粒万倍日」が重なる「年内最上吉日」です。この日にお参りし、お財布を新調するとその1年間、お金に苦労せずに過ごせると言われています。

大圓寺の場所はこちらになります

 

中国の道教に由来、南極星の化身とされる「寿老人」「福禄寿」を祀る妙圓寺(みょうえんじ)

妙圓寺・福禄寿と寿老人

妙圓寺

ここからは港区側に入ります。

寿老人は頭の長い老人で杖やうちわを持ち、桃や鹿を一緒に従えているのが特徴。福禄寿は長い頭と長いあごひげ、大きな耳たぶが特徴で宝珠や巻物をくくりつけた杖を持つ姿をしています。

福禄寿と寿老人

向かって左が福禄寿・右が寿老人(画像はイメージです)

中国の道教に由来する神様でいずれも南極星の化身としてあがめらえていることから、同一神とみなされることも。この場合、吉祥天が七福神に加えられることがあります。

吉祥天はヒンドゥー教の女神ラクシュミーで、シヴァ神の妃とされています。仏教では毘沙門天の妃とされ、福徳をさずける天女として信仰されている神です。

福禄寿・寿老人ともに、長生きや健康、財をもたらす神となっています。

↓妙圓寺の場所はこちらになります

 

中国のお坊さんがモデルとされる“布袋尊”を祀る瑞聖寺(ずいしょうじ)

瑞聖寺・布袋尊

瑞聖寺

布袋尊は中国が唐の時代に実在したとされる「契此(かいし・けいし)」という僧侶がモデル。丸くてぽってりとした太鼓腹、大きな袋を担いでいる姿として描かれます。

布袋尊

布袋尊(画像はイメージです)

日本には鎌倉時代に伝わったとされ、庶民からは福の神としてあがめられるように。持っている大きな袋は「堪忍袋」とみなされ、度量の広さを意味するといわれています。

瑞雲寺の布袋尊は大雄宝殿の中に安置されており、こちらも7日までに巡らないと拝観できません。

多くに恵まれるということから、子宝や夫婦円満、商売繁盛、無病息災のご縁が得られるそうですよ。

瑞聖寺の場所はこちらになります

 

インド神話の財宝神・クーベラが前身といわれる“毘沙門天”を祀る覚林寺(かくりんじ)

 
覚林寺・毘沙門天

覚林寺

毘沙門天は古代インドのクーベラという神様がもととなり、別名をヴァイシュラヴァナといいます。これを漢字にすると「毘沙羅門」となり、これが毘沙門天となったようです。

元は武人の神様ですが、日本では財福の神様として信仰。病をなぎ倒すという意味合いで無病息災のご利益があるといわれています。

毘沙門天を祀る覚林寺

仏教では北を守る神であり、四天王として祀られる場合には「多聞天」と呼ばれることもある神様です。

↓覚林寺の場所はこちらになります

七福神巡りはいついってもご利益があるといわれています。しかし、寺院によっては元旦から7日まで対応しているというところも多く、普段は非公開の場合も。

時間がゆるせばぜひ、7日までに七福神巡りを済ませ、七草粥をいただき、2023年が健やかで楽しいものとなるよう祈念してはいかがでしょうか。

【目黒区】めぐろまち歩きボランティアガイドと行く「2023年山手七福神巡り」、街の知られざる歴史や噂も満載!

2022/12/30 08:11 2023/01/16 12:05
Chikuwa

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