【目黒区】早咲きの河津桜で有名な西郷山公園。西郷隆盛の弟、従道の別邸跡地に生まれた憩いのスポット

東京都
西郷山公園の河津桜

河津桜がほぼ満開(2026年2月21日撮影)

東急東横線・代官山駅から徒歩約15分のところにある西郷山公園。芝生広場の中央に植えられている河津桜が今年も美しい花を咲かせました。
この記事ではめぐろ観光まちづくり協会のボランティアガイド研修で訪れた西郷山公園の歴史や魅力についてご紹介していきたいと思います。

これまで数々の有名ドラマのロケ地としても使われており、昭和世代なら懐かしい「東京ラブストーリー」「ロングバケーション」「最高の離婚」などもこちらが使われました。

菅刈公園と西郷山公園は西郷従道の邸宅跡

地元の方なら西郷山公園・菅刈(すげかり)公園は西郷隆盛の弟である従道(じゅうどう・つぐみち)の邸宅跡であることはよくご存じですね。公園としての開園は1981年(昭和56年)5月28日です。

今回、ボランティアガイドの研修で訪れた際、気が付かなかったことも多かったのでぜひ皆さんに知っていただけたらと思います。

西郷山公園・菅刈公園の土地を所有していた西郷従道氏の功績について

西郷山公園と菅刈公園は、西郷従道氏の邸宅があった場所。西郷山公園はその敷地の北東部に辺り、地元の方から「西郷山」と呼ばれていたところからその名がつけられました。

敷地面積は約1万㎡あり、台地の端の斜面を利用して作られているため、展望台や20mの落差を持つ人工の滝があるなど、都会とは思えないほど豊かな緑が広がっています。

緑豊かな西郷山公園

緑豊かな西郷山公園(2026年2月14日撮影)

菅刈公園はあらためてご紹介しますが、従道氏の本邸(和館)・別邸(洋館)があった場所。現在は和館・庭園が再現されています。

軍人として大きな功績を残した西郷従道氏

西郷と聞くと兄である隆盛氏があまりにも有名で、その弟である従道氏のことはあまり知られていないという印象です。兄は「大西郷」、従道は「小西郷」と呼ばれたとか。

兄・隆盛氏の影響で尊王攘夷運動に参加。戊辰戦争に従軍後、新政府に出仕しました。日本陸軍の創設に注力し、1869年(明治2年)に山縣有朋(やまがたありとも)と共に欧州視察へ。

帰国後は順調に出世。しかし、1877年(明治10年)に兄・隆盛氏が起こした西南戦争で袂を分かつことになりました。

その後、近衛都督(このえととく)に就任したのち、陸軍卿に昇進。1884年(明治17年)に、明治維新の功績が認められ伯爵の冠位を得ました。

1885年(明治18年)に初代総理大臣・伊藤博文が就任して内閣組閣の際、従道は初代海軍大臣に。日清戦争を勝利へと導きます。

1894年(明治27年)日本初の海軍大将に就任。1898年(明治31年)に海軍の軍人としては初となる元帥に。

内閣総理大臣候補として推薦を受けるものの、兄・隆盛氏が逆賊行為をしたという理由で断っています。1902年(明治35年)に侯爵へ陞爵(しょうしゃく)された後、胃がんにより目黒の邸宅で亡くなりました。
58歳のときでした。

兄・隆盛のために購入した土地

隆盛氏は江戸幕府を倒して明治維新を主導。しかしその後、1873年(明治6年)に隆盛氏が「征韓論(朝鮮への派兵をめぐる政争)」を主張して敗れ、鹿児島に戻ります。

従道氏はそんな隆盛氏の住まいとして、現在公園がある場所に土地を購入したといわれています。

しかしその後、西南戦争(明治政府に対する最後の士族反乱)を起こして敗れ、鹿児島で自刃しました。

西郷隆盛の肖像画のモデルは従道!?

実は隆盛氏、本当の顔を撮影した写真は1枚も残っていないのだそう。現在よく見る肖像画は没後、親族の顔を組み合わせて描かれた想像画なのだそうです。

鹿児島にある西郷隆盛像

鹿児島にある西郷隆盛像(画像はイメージです)

描いたのはイタリア人画家、エドアルド・キヨッソーネ。顔が良く似ていたといわれる従道氏の顔と、従兄弟の大山巌(おおやまいわお)の顔写真を参考にしたといわれています。

確かに従道氏の写真上半分は隆盛氏のように見えました。

梅・桜の名所としても人気の西郷山公園、夏は水遊びも

西郷山公園の河津桜

(2026年2月14日撮影)

最も有名なのが代官山駅から近い入口の先に広がる芝生広場。その中央に植えられている河津桜が毎年、いち早く春の訪れを告げてくれます。

ボランティアガイド研修で西郷山公園を模擬ガイドするため、2月14日(土)、下見に訪れた際はまだ2~3分咲きといったところ。

河津桜がほころび始め

(2026年2月14日撮影)

その1週間後、2月21日(土)に訪れた時はかなり開花が進んでいました。

青空の下、お花見する方も

青空の下、お花見する方も(2026年2月21日撮影)

入口入ってすぐの左手には「グリーンカフェ 西郷山」。障害のある方が一般就労を目指す訓練施設となっています。
日替わりランチがいつもおいしそうで心惹かれます。

グリーンカフェ

グリーンカフェ 西郷山

右手にあるトイレはつい最近、リニューアルしたばかりでとてもおしゃれにきれいになっていました。こちらはトイレ前に建設されたマンションの事業者から寄贈されたものなのだそうです(参照元:都市環境委員会のホームページより)。
これは知りませんでした。

梅が咲く園内

(2026年2月14日撮影)

芝生広場をぐるりと周遊する園道が付けられており、展望台へ向かう途中、梅がきれいに咲いていました。

展望台と園路

園路と展望台(2026年2月14日撮影)

冬の良く晴れた日には遠くの富士山を望める展望台も。

冬は富士山も見える時が

(2026年2月14日撮影)

高低差を活かした人工の滝が設けられていますが、冬は水が止まっていました。

高低差を利用した人口の滝

高低差を利用した人工の滝・水が止まっている(2026年2月14日撮影)

滝の脇には鹿児島から贈られたという桜島の溶岩、記念碑もあります。

桜島溶岩と記念碑

桜島溶岩と記念碑(2026年2月14日撮影)

こちら、鹿児島から贈られた桜島の溶岩だったと、ボランティアガイドの研修で初めて知りました。

記念碑

(2026年2月14日撮影)

ゆるやかな坂道・階段を下ると菅刈住区センターがある場所にでてきます。

中目黒駅に近い入口

(2026年2月14日撮影)

園内には河津桜の他、八重桜、ソメイヨシノ、オオシマザクラなどもあり、春は時間差で次々と美しく桜が咲きます。2026年の開花予測は3月20日(金・祝)~24日(火)辺りと予想がでていました。

西郷山公園のソメイヨシノ

西郷山公園のソメイヨシノ(2022年3月27日撮影)

これからの季節、とても美しいので、菅刈公園と合わせてぜひゆったりと散策してみてくださいね。ちなみに中目黒駅から西郷山公園までなら徒歩約13分です。

西郷山公園
住所
東京都 目黒区青葉台2-10-28
最寄り駅
東急東横線 代官山駅
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※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

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