【目黒区】豊かな森に囲まれ、子どもたちが思い切り遊べる「中根公園」。夏は水遊びもできます

都立大学駅から徒歩約7分のところにある中根公園。閑静な住宅街の中にムクノキ、シラカシなどの巨木が繁り、高低差を活かしたレイアウトが特徴的な変化に富んだ公園です。

今回はこの公園とすぐ近くにある岡田家長屋門、中根という地名についても深掘りしていきたいと思います。
「中根公園」があるのは“岡田の森”として親しまれていた場所

中根公園がある場所はもともとは“岡田の森”と呼ばれていた場所で、旧衾村(ふすまむら)の名主を代々つとめた岡田家の敷地の一部を寄贈して作られたものです。
森のすそのを流れる呑川には水車もあったそうで、今ではちょっと想像がつかないぐらい豊かな田園風景が広がっていたのではないでしょうか。

じゃぶじゃぶ池
夏になると水遊びができるじゃぶじゃぶ池。

水路や橋などもあり、かつて“岡田の森”に湧き出ていた湧水や流れを偲ばせます。

子どもたちが思い切り駆け回り、ボール遊びをしても十分な広さのある広場。

その隣にはいろんな種類の遊具や砂場などが置かれたエリアも。

斜面を活かしてつくられたチューブ滑り台は2023年(令和5年)4月にリニューアルしたばかり。

滑り台の脇の坂道を上っていくと、ちょっとした休憩スペースがあります。

都会にいながら、豊かな森の恵みを身近に感じられる素敵な公園でした。
現在も個人宅として使われている岡田家の長屋門

中根公園に隣接し、寺郷の坂沿いに残っているのが岡田家長屋門です。
門の奥には現在も個人宅があります。

長屋門とは門の両側に家臣や使用人が住む部屋(長屋)を一体化させてつくられた伝統的な門の形式。
江戸時代に武家屋敷の表門として広く普及し、その後、豪農や庄屋などでも建てられるようになったものです。
目黒区内にはもう一か所、碑文谷村名主 角田家長屋門が残されています。
角田家長屋門については「碑文谷地区まち歩き」ツアーの記事で詳しく紹介していますので、以下のページを参考に。
長屋門のある寺郷の坂は、九品仏・浄真寺参りの人が通ったところ

寺郷の坂
目黒区内で“茶屋坂”といえば、「目黒のさんま」に登場する爺々が茶屋にまつわる三田二丁目の茶屋坂が有名。実はもう1つ目黒区内で、茶屋坂と呼ばれているところがあったそうで、それが寺郷の坂です。
寺郷の坂は平町二丁目と大岡山一丁目の間を西へ下る鉄飛坂に続く道で、中根小学校前を旧名主・岡田家のほうへ上る緩い坂。奥沢にある浄真寺(九品仏)参りの人たちがここを通ったことから、4軒の水茶屋が店を構えていたとのこと。
“岡田の森”があり、今では暗渠となっている呑川があったので、ちょっと一休みには格好の場所だったのではないでしょうか。
浄真寺についてはめぐろ観光まちづくり協会主催の「ボランティアガイドレベルアップ研修」で訪れていますので以下の記事も併せてご覧ください。
「中根」という地名は地形、地理にちなむもの

最後に公園の名前にもなっている「中根」という地名について調べてみました。
「中根」は旧・衾村の小字名。
現在の東急東横線・都立大学駅辺りの荏原台という台地から呑川に滑り込む傾斜地一帯を中根と呼んでいます。一般的に地名には、地形、地理にちなんだものが多く、中根はその1つ。
「中」と「根」の2つに分けて考えてみるとよいそうです(参照元:目黒区ホームページより)。
- 中:旧・衾村の中央に位置していた
- 根:山の峰や尾根から平地に向かって成す斜面が、平地に届こうとするところを指す
「根」は住居に適した場所といわれるそうで、中根付近には貝塚が多いのだとか。
また、衾村は高台にありましたが、中央部は低地になっており、平根、東根といったように他にも「根」がつく地名がいくつかありました。
その後町村制施行、区制施行とともに町名は区域が変わり、往年の「中根」がどの辺りをさしているのか、はっきりとした境目はわからなくなっているようです。
古くから暮らしやすかった「中根」は、現在も住宅街や商店街として地元の人から愛される場所であり続けています。










